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OECD東京センター 設立25周年を祝う

 1973年7月、石坂泰三経団連会長をはじめとする賓客が見守る中で、ヴァンレネップOECD事務総長(当時)によってオープンされたOECD東京センターは、昨1998年、設立25周年を迎えました。これを祝って、98年12月10日、都内ホテルにおいて、国会議員、政府、財界、労働界、外交団、マスコミ、学界、研究所、図書館、出版界、OECD・OBなどから120余名の関係者のご出席を得て、祝賀記念レセプションが開催されました。

 はじめに、原 聰 東京センター所長より、OECDの役割、活動につき次の挨拶を行いました。

「第一に、OECDは、高齢化問題、環境、教育、雇用、都市での疎外、農村開発、電子商取引、規制緩和など、私たち市民生活に極めて密接な関わりを持つ課題を扱っている。このような問題について、将来表面化しかねない問題の兆しを早めに見つけ出し、部局横断的(interdisciplinary)に調査研究し、対策を勧告している。これは、他の国際機関と比してもOECDの優れたところ。

 第二に、OECDの役割は、政策策定に当たって、基本的な座標軸、考えるための座標軸を提供すること。最も根本的な座標軸が、3つのパラダイム、つまり、「市場競争」、「社会的連帯・結束」そして「Good Governance(良い統治)」。グローバル化に伴う市場競争の激化は避けられず、これには雄々しく立ち向かっていく強い意気込みが必要。同時に、そこで必然的に生ずる経済的弱者に対しての社会的思いやり、配慮が忘れられてはならない。この競争と社会的連帯の間のバランスをきちっと図っていくためには、「Good Governance」が必要である。OECDは、この3つの基本的座標軸を、高齢化や環境を始めとする、諸々の社会・経済政策の中で、具体的に木目細かく示している。

 このように、市民生活に身近な問題を扱い、政策策定のための座標軸を提示しているOECDはなかなか利用価値のある機関であり、OECDの必要性は今後ますます高まると信じている。このようなOECDの諸活動を広く日本の皆様にお伝えするために、東京センターは、日本語資料の充実に取り組んできている。これまでの皆様方のご支援にお礼申し上げるとともに、今後とも変わらぬご協力、ご鞭撻を賜りたい。」

 続いて、ご来賓の方々より概略次のご祝詞を賜りました。


鷲尾悦也連合会長
(TUAC <OECD労働組合諮問委員会> 副会長)

 「OECDと自分とのつながりは古く、18年ほど前からパリ本部でのTUAC会議に参画してきている。25周年をお祝いするとともに、OECDの役割についての原所長の見解にまったく賛成であると申し上げたい。とりわけOECDは、TUAC、BIAC(OECD経済産業界諮問委員会)という労働組合や経済界との対話の場を設けて、経済社会問題につき労働組合の意見に耳を傾け、政策に反映しており、このような国際機関は、ILOは別として、他にはない。これがOECDの大きな特徴。

 TUACは、つい最近第50回の記念総会を迎え、シンポジウムを開いた。私は、その議長を務めたが、そこで、欧州の代表者達は、グローバリゼーションの中での市場経済一本やりの風潮に対して、社会的参加の必要性を強調した。原所長は社会的連帯と言われたが、私たちの呼ぶ社会的参加という意味合いにおいて、TUAC、BIACという場で、お互いに議論を戦わせ合いながら社会的な合意形成を図るというOECDのあり方は非常に高く評価される。

 更に、G7サミットの一ヶ月ほど前に、TUAC事務局がアレンジして、G7諸国の労働組合リーダーがサミット主催国に集まり、その首相や大統領に対して、労組の主張している問題をサミットの議題として取り上げるよう働きかけている。これも、OECDの関係活動として大変重視している。

 ところが、このような重要なOECDの活動が必ずしも日本国内では知られていない。その意味で、OECD東京センターがこのように日本語資料を作成して、大いに広報活動を進められていることを高く評価したい。外国語がだめな私にとっても、東京センターの資料は有益であり、そのような人々が国内にたくさんいることを知って頂いて、ますます活動を拡大して頂きたい。」


原口幸市外務審議官
(OECD主要会合への日本政府代表)

 「東京センター設立四半世紀をお祝い申し上げる。OECDは、経済見通しや各国経済審査などで貴重な分析や提言を行なっており、大変高く評価している。また、現代社会の問題を極めて広範に取り扱っているが、その際、OECDは、他の国際機関に先駆けて、これからどういう問題が起こってくるかということを先駆的に捉まえて作業しており、大変参考になる、立派な仕事をしてきている。例えば、私自身も関与したが、電子商取引、外国公務員に対する贈賄禁止、コーポレートガバナンスなどを先駆的に取り扱い、私達も大いに裨益している。

 しかし、OECDがいかに良い仕事をしていても、その中身が国民に広く伝えられないと、せっかくの作業のメリットが必ずしも生かされない。そこで、予算拠出で米国に次いで第二位の主要OECDメンバーである日本で、日本国民に仕事内容をよく伝えて、それを十分に利用してもらいたいということで、1973年に東京センターが設立されたと承知。これまで大変活躍してこられており、大変有り難いと思っている人も多いと思う。センターのますますのご発展をお祈りする。」


 続いて、高村正彦 外務大臣、今井 敬 経団連会長、ドナルド・ジョンストンOECD事務総長からの祝電、更には、BIAC(OECD経済産業界諮問委員会)日本委員会の会長である、河村健太郎 経団連OECD諮問委員会委員長(日本郵船社長)のご出席が紹介され、最後に、ヨン・ビョルネビー駐日ノルウェー大使(在京OECD諸国大使の中で最長在勤)のご発声により乾杯が行なわれました。

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