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2000年元旦
年頭ご挨拶
OECD東京センター所長 山中 誠
2000年の年頭に当たり、ご挨拶申し上げます。
Y2K警戒態勢が敷かれる中、無事に明けた2000年は、どのような年になるのでしょうか。一層の繁栄と豊かさに満ちた21世紀の幕開けを告げるものとなるのか、それとも、足踏みを余儀なくされることになるのでしょうか。
OECDでは、引き続き、将来の私たちの生活を左右する種々の問題に取り組んでいます。電子商取引、バイオテクノロジー、規制改革などは、OECDの優先課題の好例です。
情報技術(IT)革新の波は凄まじいものがあり、この波に乗れるかどうかに企業、産業、一国経済の浮沈が懸かっているとまで論じられています。ITを使って生産者と消費者を直結させるのが電子商取引ですが、この一層の普及のためには国境を越えて消費者やそのプライバシーをどのように保護するか、電子認証や課税をどうするか等、解決すべき問題が多々あります。OECDでは、98年のオタワ閣僚会議開催のほか、政府、産業界のみならず消費者からも意見を聞きながら、これらの問題に取り組んでいます。
バイオテクノロジーも、遺伝子の解明やクローン技術が急速に進歩することによって、明るい夢や可能性をもたらす反面、大きな不安を私たちに投げかけています。OECDは、82年からバイオテクノロジーに取り組んできましたが、昨年のケルン・サミットではG8首脳よりOECD専門家グループに対し、バイオテクノロジーと食品の安全性に関して研究、報告するよう求められました。したがって、7月の沖縄サミットでもこの問題が取り上げられることになるでしょう。
規制改革については、昨年4月にOECD対日審査報告書が発表されました。この報告書では、日本が持続的な成長経路に復帰するためには、規制改革を一層徹底し、加速しなければならないとされ、市場主導型成長を促進する国家を建設するため、現在の規制慣行から断固決別することが必要であると指摘されました。日本では、既に金融、流通、電気通信などの分野で一定の前進が見られており、消費者が規制改革から得た利益が8兆6千億円にのぼるとの経企庁の試算もあります。総選挙を控えた時期ではありますが、中長期的な視点から、経済の潜在能力を引き出し、技術革新の利益を十分に享受できるよう、規制改革の着実な進展が期待されます。
これらの問題のほか、高齢化、贈賄・汚職の防止、教育と訓練、コーポレート・ガバナンス、持続可能な発展などもOECDが優先的に取り組んでいる分野です。これらについての詳細な情報は、OECDパリ本部および当センターのホームページでご覧になれます。昨年より当センターホームページは一新されておりますし、最新情報をEメールで配信するサービスも始めました。また、新年よりOECDの機関誌「オブザーバー」の日本語翻訳版もホームページでご覧になれるようになりました。
OECD東京センターでは、引き続き、OECDの活動に関する情報提供に努めてまいります。本年も、宜しくお願い申し上げます。
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