シエナは中部イタリアの主要都市で、戦後は安定した経済成長を続けてきた。この成功は、製造業、サービス業、高付加価値の農業、活発な観光部門などの多岐にわたる経済活動に根ざしている。その中でも特に農業と観光業において、つまりこの地域特有の質の高い環境資源、文化資源が多く集中しているが故にシエナは優位を保っている。
この地域の利点である価値を確実に維持し保護すべきという認識から、様々な持続可能な発展へのイニシアチブが取られている。とりわけ、団体観光旅行や無計画な観光の誘致が地域の発展を阻害しないようにする為の取組みは特筆すべきである。農村の景観についても、多くの農業生産者が市場で成功を収めているにもかかわらず、耕作地の大部分がEUの助成に依存し続けており、その将来性は確実ではない。持続可能な発展という課題に取り組むために、シエナは開発目標と最も効果的な方法を合わせて、調和の取れた長期的な計画を立てる必要がある。
The Territorial Review of Sienaは、OECD Territorial Development
Policy Committeeが行っているNational and Regional Territorial
Reviewsの一環である。Territorial Reviewシリーズの目的は、各国政府に実現可能な政策提言を行うことである。Territorial
Reviewは、都市部、都市郊外、地方という3つの地域に焦点を当て、これらの地域が直面している課題と実現可能な解決策の選択肢について、より広範な理解を得られるようにしている。