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2001/5/4
OECD諸国の農業生産者への補助と保護は、2年間増加した後、2000年にはわずかに減少したものの、依然として高い水準にとどまっています。今般発表されたOECDの報告書「OECD諸国の農業政策:監視と評価2001」は、昨年の補助金と農業政策の動きを分析したもので、各国政府が市場見通しの改善を機に、生産と貿易をなるべく歪めない方法で経済、環境、社会の目標を達成するために、農業等の政策策定を急ぐ必要があることを指摘しています。
農業政策改革の速度と度合いは国により様々で、OECD諸国の農家向け補助金は農産物市場に引き続き大きな影響を及ぼしています。2000年のOECD地域の補助金総額は3,270億米ドル(対GDP比1.3%)とまだ非常に高い水準にとどまっています。また、2000年の生産者向け補助金が農家収入に占める割合は34%でした(米国は22%、EUは38%)。しかし、補助金と保護が昨年減少したのは、農業政策が大きく変化したためというより、世界的な価格の上昇と為替相場の動きによるものでした。一部のOECD主要国では、補助金の増加が農家の低価格対策を鈍くするとともに、必要な調整の先送りや遅れにつながっています。報告書は、一層の政策改革へ向けた進展は不十分で依然としておぼつかないと結論しています。
報告書の詳細については、OECD食料・農業・漁業局のクガ・ノブノリ(nobunori.kuga@oecd.org, tel. 33 1 45 24
95 35)またはオウチ・ホンカツキア(outi.honkatukia@oecd.org, tel. 33 1 45 24 79 64)までお問い合わせください。
日本
2000年の日本の農業生産者向け補助金総額は6兆4,560億円(約600億米ドル)でした。日本農業の特徴は、補助金が多く、市場志向が弱いという点にあります。2000年の補助金が農家収入に占める割合は、2000年にOECD平均が34%であるのに対し、日本ではその約2倍の64%にも達しています。補助金の構成は80年代半ばからほとんど変わっておらず、今でも補助金の91%が、生産と貿易に最も大きな影響を与える補助形態の1つである市場価格支持に充てられています。過去3年間、ほとんどの管理価格が引き下げられ、固定化されていますが、国内生産者価格は今でも世界市場価格より3倍以上も高く、コメの生産者価格に至っては世界価格の約8倍にも達しています。国内消費者価格と世界価格の差は縮まってきていますが、消費者は相変わらず世界価格より2倍以上も高い農産物を買わされ続けているのです。この事実上の税金は消費者にとって重い負担となっています。
日本では1999年7月に基本法が発効しました。この法律に基づいて、政府は2000年に市場志向の強化と補助金の削減を目指す農業政策改革に着手しました。基本法の目的の1つは、国産農産物の需要拡大と生産コストの削減によって食糧自給率を高めることですが、これは経済にとってコストの高いものになるでしょう。日本は食糧を大きく海外に頼っているので、食糧自給率の目標値達成は容易ではないでしょう。
政策改革の全般的な方向は日本農業の市場志向強化につながる可能性がありますが、農業部門を市場価格に対応させるための一層の努力が必要とされています。
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