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OECD農業アウトルック発表
2002/7/16
世界の農作物市場では1990年代後半、世界的景気減速を受けた需要と貿易の低迷、ならびに、農業への手厚い政府助成の継続によって価格が急落しましたが、価格の回復には時間がかかっています。しかし、OECDの報告書「農業アウトルック2002-2007」によると、現在低迷している世界の農産物価格は、2002年末から2003年にかけて景気が回復するにつれて徐々に上昇すると見られています。また、価格上昇は穀物や脂肪種子よりも肉類や乳製品の方が顕著になると見られています。
本書は、今後5年間の全ての農業分野について広範囲にわたる予測を行っている他、ロシアの農業と開発途上国における食料問題にも焦点をあてています。
世界の農業市場は今後2007年まで、改善が見られるでしょう。これは、OECD域外の急速に発展している諸国における需要の伸びと輸入の増加によるところが大きいでしょう。畜産品や家畜飼料の貿易は、引き続き、穀物の貿易よりも高い伸びを見せるでしょう。また、農業用地の拡大よりも生産力や生産性の上昇が、収穫高増加に貢献すると見られています。
本書は、多くの国に存続する高額の政府補助金や農業助成についても触れています。政府は、生産者を世界市場から切り離すことでは農業部門の長期的繁栄や競争は生まれないことを認識すべきです。また、市場型政策に向けた改革や貿易自由化の遅れは、農業の持続的回復を危ういものにしかねません。その遅れが開発途上国の改革意欲を損なうようなことになれば、なおさらです。
高い補助金のため、農産物の供給を市況に適応させる余地は限られています。このため、国際市場を再び中期的に均衡させるには、需要の回復が必要です。
本書の要旨は以下の通りです。
- 世界全体における小麦、とうもろこし、コメ等の穀類の生産は1996年から2000年の平均と比較して2007年までにそれぞれ11%、13%、8%増加する見込み。OECD諸国における穀類の生産は2007年までに9%以上増加すると予測される。一方、世界全体で見ると、生産増加分の約70%はOECD非加盟諸国によるものになろう。
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低水準の在庫や特に開発途上国からの需要増加は、徐々にトウモロコシの価格を押し上げると同時に、小麦の価格も小幅ながら上昇させる見込み。
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国際市場の鶏肉価格は、EUからの輸出急減によって下支えされる見込み。
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東アジアは中期的により重要な乳製品市場になると見られる。ファストフード宅配や洋食の摂取の拡大により、乳製品の消費は今後5年間に50%以上増加する見込み。
本書では、米国の新しい農業法案やEUの共通農業政策の中期的レビューの影響についての解説を行っていません。しかし、OECDは近い将来、これらの政策が市場に及ぼす影響を分析する予定です。
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OECD Agricultural Outlook 2002-2007
ISBN: 9264187219 \4000
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