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OECD見通し:世界の農業生産は増加、助成削減の速度は遅い

 

2003/06/05

OECDの新刊「Agricultural Outlook 2003-2008」では、旱魃で低下した北米とオーストラリアの生産レベルが回復したことにより、2003年に各国の小麦、トウモロコシ、コメ、脂肪種子の価格が大幅に下落するものと予測されています。中期的には、ほとんどの農産物の価格は上昇すると見られますが、農産物や畜産品の供給拡大によって価格上昇は穏やかなものになるでしょう。

本書によると、2004年以降、特に急速な発展を遂げているOECD非加盟国において農産物需要が増大し、特に加工品や肉類などの高タンパク食品の需要が増えると見られています。

また、穀物の生産性向上は今後も続く見通しで、2003年から2008年に世界の小麦、トウモロコシ、コメの生産は約15%増加するものと予測されています。加工品や肉類、乳製品中心の食事に変わりつつある開発途上国では特に、家畜飼料に穀物や脂肪種子が使われることが多くなってきており、これが穀類への需要を牽引するものと見られています。

あらゆる農業部門の今後5年間の見通しを包括した本書は、農家に対する手厚い政府助成の削減が多くの先進国であまり進んでいないことが市場に大きな影響を与え続けており、生産の促進と貿易の歪曲が見られると指摘しています。

また、OECDの新刊「Agricultural Policies in OECD Countries: Monitoring and Evaluation 2003」は、OECD諸国全体での市場保護措置の削減、あるいは政府自身が設定した環境目標や社会経済目標の達成に向けた手法の絞り込みという点では、2002年には農業政策に何の進展も見られなかったことを指摘しています。

本書によると、2000年から2002年の農家への助成の平均(生産者助成概算から測定)は、オーストラリアとニュージーランドで農家の総収入の5%未満、カナダ、チェコ、ハンガリー、メキシコ、ポーランド、スロバキア、トルコ、米国で25%未満、EUで35%、アイスランド、日本、韓国、ノルウェー、スイスではおよそ60%以上でした。

本書では2002年米国農業法の詳細な分析も行っており、これによると、米国の政策は国内の納税者に高いコストを強いるだけでなく、商品助成も増大させ、世界の価格に下方圧力をかけ、他国での必要な改善を遅らせる可能性もあります。




 


 

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