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コーポレートガバナンスに関するアジア円卓会議開催
2003/03/27
OECDは世界銀行との共催で、「コーポレートガバナンスに関するアジア円卓会議」をマレーシアのクアラルンプールで開催しました。この会議はアジア地域における改革の優先課題を設定し、「アジアにおけるコーポレートガバナンス白書」を策定することを目的としたものです。
本白書は、2003年6月11日に東京で公表される予定で、アジア地域におけるコーポレートガバナンス改革に向けた共通政策課題を示しています。
3月26日から28日にクアラルンプールで開かれた会議(1999年に始まったOECD主催による円卓会議の第5回目)には、アジア13ヶ国から28人の規制当局者が参加した他、アジアや世界各国の政策当局者、専門家、企業経営者など35人が出席しました。
「アジア全域の意思決定者が一堂に会するこの円卓会議では、アジア諸国やOECD加盟国の専門家と実世界の経験を共有する貴重なチャンスが得られる。」と香港証券先物委員会のチャールズ・グリーブ氏は述べました。
円卓会議では、少数株主保護、銀行ガバナンス、執行面の改善、コーポレートガバナンス文化の強化という改革の4つの優先分野が特定されました。
少数株主の保護。アジアでは近親者が支配権を握っている企業が主流を占めているため、少数株主は搾取されるリスクがあります。こうした搾取が起きるのは、支配株主や経営者が不正な自己取引によって会社から資産を奪い取ったり、自らに過剰な報酬を支払ったり、インサイダー取引に関与したり、自らの利益のために会社に損害を与えたりする場合です。
銀行ガバナンスはコーポレートガバナンスで三重の役割を果たします。常に株式資本を必要としていることは、多くの場合、健全なコーポレートガバナンスを推進します。株主に対する過去の実績によって増資能力は大きく左右されるからです。しかし、ソフトローン制度があるため増資の必要性が低い場合、企業がガバナンスを気にかける理由はほとんどありません。第二に、貸し手が効果的に監視することで、借り手企業の株主に見逃される恐れのある借り手側の問題や不正の防止、発見につながる可能性があります。最後に、健全な銀行ガバナンスは銀行自身の株主へのリターンを増加させるとともに、金融システムの安定性を向上させます。
監査会計基準・実務は、監査人の独立性、質の保証、倫理規準、継続的な専門教育等、国際基準を考慮に入れる必要があります。
取締役会は、戦略的計画立案、内部統制システムの監視、役員や支配株主などの内部者が関与する取引に対する独立的な審査への参加をより深める必要があります。
最後に、これまでの経験からして、コーポレートガバナンス関連法規制の改善よりも、コーポレートガバナンス関連の新たな法規制の執行やコーポレートガバナンス文化の育成の方が難しいといえます。正式な規則を改正しても必ずしも執行面の変更が伴っていないため、多くの国で、理論と実践、規則と実施のギャップが大きくなっています。
近く公表される『アジアにおけるコーポレートガバナンス白書』はOECDコーポレートガバナンス原則を概念的枠組としており、これまでの進捗状況を解説し、残された課題を特定するとともに、政策立案者や技術支援供与者の指針となる具体的な提言を行っています。
クアラルンプール円卓会議の共催者であるマレーシア証券委員会のアリ・アブドゥル・カディル委員長は、「白書の提言はアジア地域のリーダーらの見解を示しているので、大きな影響力をもつだろう。OECDは政策に国際的な視点を与えたり、対話を促進したりする上で重要な役割を果たすが、最終的には、アジアにおけるコーポレートガバナンス改善へのコミットメントとその責任は我々が果たしていかなければならない。」と述べました。
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