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2001/11/30
アジア太平洋地域17カ国の政府は、11月30日、腐敗対策のための地域行動計画を採択した。
日本政府の主催により、アジア開発銀行(ADB)と経済協力開発機構(OECD)が開催した第三回アジア太平洋地域腐敗対策会合で、政府や企業、メディア、国際機関、NGO代表を含む約150人の会議参加者は、地域行動計画採択の合意に達した。
横内正明法務副大臣は開会のスピーチの中で、「腐敗は民主主義に対する最も深刻な障害である。」と述べた。また、外務省小島敏男外務大臣政務官は、「アジア太平洋地域全体で腐敗対策に取り組む必要がある」ことを強調した。
行動計画は、アジア太平洋地域の政府や市民社会、民間部門の共通の懸念と目標を反映している。行動計画は、公的サービスにおける効果的かつ透明なシステムの構築、腐敗防止活動の強化、業務上の高潔さの向上、市民が積極的に関与することを促すために政府がとるべき一連の行動をまとめたものである。
西本昌二ADB戦略政策局長は、「この地域の諸国は腐敗と戦うための共通の戦略を協力して作成した。行動計画を採択した政府は、腐敗やその他の非倫理的行為の抑止に向けた政策改革を行う政治的意志を公に宣言した。この行動計画はADBの腐敗防止政策に示されている腐敗との戦いへのコミットメントに基づくものである。」と述べた。
行動計画を採択した国は、バングラデシュ、クック諸島、フィジー、インド、インドネシア、日本、韓国、キルギス、マレーシア、モンゴル、ネパール、パキスタン、パプア・ニューギニア、フィリピン,サモア、シンガポール、ヴァヌアツの17カ国である。
ライナー・ガイガーOECD金融・財政・企業局次長によれば、「我々は、今後他の諸国もこの計画を採択することを期待している。 腐敗は複雑な現象で、その特徴は国によって異なる。各国政府はそれぞれの意思およびペースで効果的な腐敗対策を行わなければならない。国際社会は、腐敗と戦う政府を支持する用意がある。」
アジア太平洋地域の経験では、腐敗は経済にダメージを与え、法の役割を弱め、人々の政府への信頼を揺るがせる。貧しい人ほど、公的サービスへの依存度が高いことから、腐敗によるダメージは大きい。.研究によると、腐敗のコストは一国のGDPの17%に達するほどで、貧困削減や持続可能な発展のための資源を国民から奪っていると指摘している。行動計画採択によって、各国政府は、貧困削減のための地域的取り組みにおいて、腐敗抑止は欠くことができないことを認識するものである。
ロバート・G・リーズ太平洋経済委員会事務総長は、「腐敗は、社会のすべての構成員、特に貧困層に影響を与える癌のようなものであり、企業活動や経済発展を著しく阻害する。環太平洋のビジネスリーダーは、この文書を強く支持するとともに、ADBとOECDによる先駆的イニシアティブの実施を今後も支持していく。」と述べた。
行動計画は、地域の専門家がADBとOECDの支援を得て準備したものである。ADBとOECDは、1999年、共同でアジア太平洋における汚職その他の非倫理的行為に対する取り組みを開始した。ADBとOECDは、他の国際機関や民間部門、市民社会と共に、行動計画実施において各国政府を支持し、その進展について定期的にレビューを行っていく。
行動計画を採択した政府は、それぞれのニーズにあった腐敗防止のための方策を選択することになる。選択可能な方策としては、例えば、オープンネス、公平性、効率性を確保し、優秀で高潔な人材を獲得するための公的部門における採用システムの導入があげられる。また、公的部門への監査の実施、公正な競争を促す政府調達の透明な手続き、政府の情報公開の奨励、なども含まれている。
行動計画は、政府に対し、公務員の腐敗への抑止力のある制裁に関する法律を制定するともに、国際標準の企業責任と説明責任を支持し、健全なコーポレート・ガバナンス(企業統治)を推進するよう奨励するものである。行動計画では、NGOと民間部門は、政府と協力して人々の腐敗についての意識を高め、改革を奨励する重要な役割を担っていることを指摘している。また、公的部門プログラムとその活動のモニターにおける市民社会の役割を重視している。
トゥンク・アブドゥル トランスペアレンシー・インターナショナル副議長は「トランスペアレンシー・インターナショナルは、行動計画と、政府が企業と市民社会の支持を得て行動を国家的優先課題と位置づけることを歓迎する。」と述べた。
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