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Education at a Glance : OECD データベース2000 発表

 

2000/9/18

 OECDデータベース 教育指標 2000(CD-Rom版)が9月4日発表されました。 以下は日本に関する注目点です。


OECD Education at Glance 2000
 - 日本に関する注目点

教育到達度−後期中等教育

 最近の卒業者の内、後期中等教育(高校教育)への到達度がOECD諸国中最も高いのは日本で、25〜34歳の年齢層の93%がISCED * レベル3(高校)の資格を修了している。OECD平均は70%強である。一世代前の55〜64歳の年齢層では、日本の後期中等教育への到達度はOECD諸国中第10位に過ぎなかった。

* ユネスコの採択した「国際教育標準分類」で、国際的に比較可能な教育統計の処理手段。

 卒業者数も重要であるが、各国の同年齢の生徒との対比で学力はどの程度なのだろうか。1995年には、日本の中学2学生の数学と科学の成績はOECD諸国中第2位であった。 しかし、教育制度の目的は主要科目の知識や技能を植え付けることだけでなく、青年が学業に関心を持ち続け、一生学習を継続する能力とモチベーションを育むことでもある。 日本と韓国では、生徒の学力が非常に高く、小学4年から中学2年の間に学力を大きく高めているが、同時に、生徒が中学2年までに科学への興味を失ってしまう可能性が最も大きい。 日本では、小学4年生のほぼ全員(88%)が科学に興味を持っているが、4年後の中学2年生では科学に興味を持っているのは少数(40%)にとどまっている。これは他の殆どのOECD諸国より低い割合である。

 後期中等教育への到達度が非常に高い日本では、後期中等教育を修了していない者は労働市場で不利な立場に置かれている。後期中等教育の修了資格所持者で25〜64歳の年齢層の失業率は3.4%に過ぎないが、後期中等教育の修了資格を持っていない者の失業率は5.2%である。


大学教育

 日本の場合、25〜34歳の年齢層の大学卒業資格所持率は23%で、OECD諸国の中で最も高いレベルである(OECD平均は16%)。日本の大学卒業資格所持率は、一世代のうちにOECD諸国の第12位から第4位へと上昇している。

 これは、日本の若者の多くが高等教育に進学するためばかりでなく、進学した若者のほとんどがその教育課程を修了しているためでもある。日本の大学中退率は、11%と他のどのOECD諸国よりもはるかに低い。OECD諸国で中退率が低いのは英国の19%、最も高いのはイタリアの65%で、米国はほぼ中間の37%である。

 男女別に見ると、日本の25〜34歳の男性の大学卒業資格所持率は33%で、OECD諸国の中で最も高い。一方、25〜34歳の女性ではその比率はわずか14%で、OECD平均を大きく下回っている。こうした男女格差はある程度縮小している(55〜64歳の年齢層では、男性大卒者数は女性大卒者数の5倍に達している)ものの、日本の男女格差は依然として絶対的にも相対的にもOECD諸国の中で最も大きい。

 ただ、大学レベルの教育機関への進学率では男女格差がさらに縮小しているのは注目に値する。現在、大学レベルの教育機関に進学する若者の比率は、男性が45%、女性では47%である。

 日本では、大学の初等過程(期間6年以下)の卒業率は比較的高い(27.7%)が、大学中等過程の修了率(2.5%)と博士過程などの高等研究課程の修了率(0.5%)はOECD諸国平均をかなり下回る。

 日本は理工系分野の卒業者の比率が最も高い国の1つである。卒業者全体の約30%が工学、科学、数学の学位を取得している。日本では、25〜34歳の労働力人口10万人当たりの理工系学位取得者数は2,230人で、OECD諸国のトップ5に入っている。

 日本の多くの学生が短期を含めて外国で勉強している(他のOECD諸国に留学している日本人学生は日本の高等教育学生全体の1.4%)が、日本への留学生の比率は高等教育学生全体の0.9%で、OECD諸国の中で最も低いレベルに属する(OECD平均は4.8%)。日本への留学生の10人中8人は中国や韓国の出身である。


教育への投資

 日本では教育への投資は比較的少ないが、高い教育と学力レベルが得られている。

 教育機関への公的資金、民間資金支出額の対GDP比はすべての教育レベルにおいてOECD平均を大きく下回っている。(初等および前期中等教育でOECD平均の2.5%に対し2%、後期中等教育でOECD平均の1.3%に対し0.9%、高等教育でOECD平均の1.3%(韓国と米国は2.5%以上)に対し1.1%)。ただ、こうした比較を行なう上では、日本の若年層人口が比較的少ないことを考慮に入れなければならない(支出額を5〜29歳の年齢層の人口で調整すれば、教育投資総額の対GDP比は4.8%から5.4%へと上昇し、OECD平均の5.8%に近づく)。

 日本の学生1人当たり経費(絶対額ベース、購買力平価で調整)はすべての教育レベルにおいてOECD平均を上回っている。各教育レベルについて見ると、初等教育で生徒1人当たり5,202ドル(OECD平均は3,851ドル)、後期中等教育で生徒1人当たり6,341ドル(OECD平均は5,790ドル)、高等教育で学生1人当たり10,157ドル(OECD平均は8,612ドル)となっている(Table B4.1参照)。しかし、1人当たりGDPとの対比で学生1人当たり経費を見ると、日本の教育投資レベルはOECD平均をやや下回っている。

 日本では教育への投資が少ないにもかかわらず、教員給与は比較的高い。例えば、日本の初等教育教員(勤続15年)の法定給与は41,000ドルで、スイス(43,000ドル)に次いで高く、OECD平均(28,000ドル)を大きく上回っている。(平均所得水準のおおよその目安となる)1人当たりGDPとの対比で法定給与を見ても、教員の給与は依然として魅力的なものである。日本では初等教育教員の法定給与の1人当たりGDPに対する比率が1.7倍で、OECD平均の1.4倍を大きく上回っている。

 日本では韓国や米国と同様、高等教育の経費の半分以上を民間部門から調達している。しかし、日本の高等教育への公的支出額(教育機関への直接支出と民間部門への政府補助金の合計)が公的支出総額に占める比率は1.3%で、韓国(2.1%)や米国(4.8%)を大きく下回っている。

Education at a Glance: OECD Database 2000 (CD-Rom)
ISBN: 9264168990
価格: 9350円

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