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2001/12/4
15歳を対象とするOECDの新たな調査によれば、読解力ではフィンランドが、数学的リテラシーと科学的リテラシーでは日本と韓国が、それぞれトップとなりました。この調査には32ヶ国から26万5,000人の15歳が参加しましたが、この3ヶ国は成績最上位者と成績最下位者の差が最も小さかった国のグループにも入っていました。
OECDの「生徒の学習到達度調査(PISA)」は、義務教育を修了する生徒が実社会で生活していくのに必要とされる知識と技能をどの程度身につけているかを調査するものです。今回公表されたデータは昨年行われた第1回調査に基づいています。PISAは今後、3年ごとに実施され、生徒の知識と技能に関する最も包括的な国際調査になると期待されています。
PISAは、生徒の学習到達度ばかりでなく、生徒の学習への姿勢や取り組み方についても調査します。調査を行うことによって、家庭や学校でリテラシーの発達に影響を及ぼす要素ならびにそれらの要因の相互作用を洞察する際の手掛かりとなる一連の国際比較可能な指標が得られます。これらの指標は、政策当局が将来、政策を選択する際に基盤となるユニークな基準となります。
今回の調査の結果で主なものは次の通り。
- 平均で、先進国の15歳の10%が、複雑な文章を理解し、情報を評価し、仮説をたて、専門的知識を利用できるという、最高レベルの読解力を身につけている。オーストラリア、カナダ、フィンランド、ニュージーランド、英国では、この比率は15〜19%だった(図参照)。
- 読解力が低かった国では、平均で15歳の6%――国によってはその2倍以上――が習熟度の最低レベルであるレベル1にも達しなかった。さらに12%が、単純な情報を探し出したり、文章の主要なテーマを把握するといった非常に基本的な読解力の習得を要求するレベル1にやっと達している状態であった。これらのカテゴリーの児童は、学習を続けていくのに必要とされるリテラシー技能の基礎が著しく欠けており、進学後や卒業後にさらに教育を受ける機会があってもそうした機会を十分に活かせないことを示している。
- 数学的および科学的リテラシー――学校で習得した数学や科学の知識を技術や科学の進歩への依存度を強めている世界で生かしていく生徒の能力――でトップに立ったのは日本と韓国であった。
- 全体的にパフォーマンスが良い国は、生徒間のパフォーマンス格差が小さい傾向がある。3分野のパフォーマンスの平均を見ると、一部の国――特にフィンランド、日本、韓国――は平均して高いレベルに達している一方で、最上位者と最下位者との差は比較的小さい。最上位者と最下位者との差が最も大きい国の1つであるドイツでは、パフォーマンスの平均はOECD平均以下であった。ここでのパフォーマンスの差は主に学校間の差によるものである。全体的に見ると、生徒や学校間の格差は、早い段階で学習科目と学校のタイプを分けている国の方が大きくなる傾向がある。
- 多くの国では、男子は読解力で大きく劣る。調査を行ったすべての国で、男子より女子の方が平均して読解力は優れていた。国によって大きな差が見られたが、これは、男子と女子に同様の恩恵を与える学習環境等の提供における国の力量の違いを反映している。全ての調査参加国で、読解力がレベル1以下になる可能性は女子よりも男子の方が大きい。読解力のパフォーマンスでトップに立つフィンランドではその差は3倍以上にも達する。
- 調査を行った国の約半数で、女子より男子の方が数学的リテラシーは優れていた。しかし、この差は主に、パフォーマンス優秀者の中に男子の方が多く、低いパフォーマンスの生徒については男女同数であったということによるものである。科学的リテラシーでは、差はより小さく、国による格差もほとんど見られなかった。
- 学校との全般的な関係では生徒間に大きな差がある。読書に対する姿勢にも大きな差が見られ、数学への意欲についてはその差はさらに大きい。28ヶ国中20ヶ国では、生徒の4人に1人以上が学校を行きたくない場所と考えており、ベルギー、カナダ、フランス、ハンガリー、イタリア、米国では、この比率は35〜42%となっている。15歳の約半数は、数学は一般的に重要と考えているが、それが自分の将来にとって重要と考える生徒は極めて少ない。
- 生徒1人当たりの平均的支出額が大きい国は3分野のパフォーマンスの平均が高い国でもあるという傾向が見られるが、それが保証されるわけではない。
- 恵まれた社会的環境にいる生徒ほどパフォーマンスが良いという傾向があるが、一部の国ではその差は他の諸国よりも小さい。カナダ、フィンランド、アイスランド、日本、韓国、スウェーデンは、読解力は平均以上であった、社会的環境がパフォーマンスに及ぼす影響については平均以下である。チェコ共和国、ドイツ、ハンガリー、ルクセンブルグはその逆であった。
- 調査結果は学校によって大きく異なる。しかし、大部分の学校が高い水準に達している国もある。学校間の格差が大きい国では、これらの格差は学校の社会経済的要素によるという傾向がある。
- 一部の学校が何故良い結果を出せたかを説明する要因はないが、一部の学校の方針や慣習の中に成功につながるものがあると言える。
例えば、生徒が学校の資源をどの程度使用するか、専門知識を持つ教師がどのくらいいるか、意思決定において学校がどの程度関与するかはすべてプラスに作用する。また、教師が高い期待感と士気を持ち、教室内の人間関係と規律が良好に保たれていると、良いパフォーマンスにつながる傾向がある。
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"Knowledge and Skills for Life: First Results from PISA 2000"
ISBN: 9264196714 \2110.
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