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教育

OECD、教育機関に社会的結合へのリスクに対処するよう要請

2004/03/17

OECDによると、人口が多様化すれば社会は文化的に豊かになりますが、人口の多様化は教育機関が緊急に対策を講じなければならない要素の一つでもあります。3月18日にダブリンで開かれる「教育と社会的結合に関するOECDフォーラム」では、人口の多様化への対応がテーマになります。

OECDの調査によれば、多くの国では移民児童は移民先の国の生徒より成績が劣っています。例えば、移民人口の多い大半の国では、移民第一世代の15歳は、移民先の国で生まれた場合でも、読解力は移民先の国の生徒より劣っています。国によって程度に大きな違いがありますが、移民児童が外国生まれの場合には読解力の遅れはさらに大きくなります。学歴の低さは、仕事の面でもその他の面でも、その後の人生に影響します。

全員が質の高い教育を受けられるようにすることは、教育機関が直面している最大の課題の1つです。OECDの分析は、教育機関が社会的結合の強化に効果的に寄与しようとすれば、学習の社会的コンテクストにもっと注意を払わなければならないということを示唆しています。教育機関が考慮に入れる必要のある要素として、人口の民族的多様化や、一部のグループが強力な社会的ネットワークによる支援から排除されていることなどが挙げられます。

社会資本に関して影響力の大きな本(『1人でボーリング』=Bowling Alone)を著したハーバード大学のロバート・パットナム教授はフォーラムで次のように述べます。「今日のすべての先進国について最も確実に予測できることは、20年後にはどの国も今より民族的に多様化している、ということです。マイノリティや経済的に恵まれない生徒が教育面で不利な状況に置かれている理由の1つは、生産的社会資本を利用できないからです」。

フォーラム(グリニッジ標準時で午後3時〜6時)は、イタリアのレティツィア・モラッティ教育・大学・研究大臣が議長を務め、メディアに公開されます。パットナム教授が基調講演を行い、ダブリン大学総長のヒュー・ブレイディ教授が閉会の辞を述べます。フォーラムの模様はウェブサイト上に放映されます。

社会資本には多くの側面がありますが、その主な特徴として円滑に機能する社会的ネットワークから生まれる信頼や相互利益が挙げられます。正規教育はこの信頼や相互利益を醸成する上で大きな役割を果たします。学校制度は、学習施設を提供するだけでなく、正課外の活動を広げ、生徒にコミュニティー・サービスへの参加を促し、社会の中核としての機能を果たすことにより、社会資本を強化することができます。

しかし、学校制度に対するより大きなイニシアティブやコントロールを地域レベルに認めるような施策は、地域格差を生んだり、社会的分裂を増幅させたりするなど、意図せぬ負の影響をもたらす可能性があります。さらに、教育機関は経済その他の要素を考慮する必要もあります。信頼感や参加意識を促進する上では小規模の学校の方が効果的かもしれませんが、大きな学校の方がより効率的で、多様性に適している可能性があります。フォーラムでは、各国がこれらの問題にどのように対処しているか、また各国の政策の成果をどのように評価するかについて討議されます。

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