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子どもの学習と発達の向上には品質基準が不可欠
2012/1/24
2012年1月23日−OECDの新報告書によれば、各国政府は子どもの学習と発達を向上させるために幼児教育・保育の質に関する基準と目標を確立すべきとなっています。
「Starting Strong V:幼児教育・保育のための質の高い方策(ツールボックス)」によれば、早期に力強い一歩を踏み出すことが効果を上げます。OECDのアンヘル・グリア事務総長はフランス・パリでのスピーチで、「雇用と就職能力(エンプロイヤビリティ)を促進し、格差を是正するには、人的資本への投資が不可欠である。人的投資は幼児期に始め、正規の教育と労働へと継続して実施されなければならない」と強調しました。
OECDのバーバラ・イッシンガー教育局長は、ノルウェー・オスロで行われたハイレベル会議で、「幼児教育・保育(ECEC)は様々な恩恵をもたらし得るが、どの程度の恩恵をもたらすかはその質如何である。質を考慮せずにサービスの利用を拡大しても、子どもによい成果はもたらされず、社会の長期的な生産性が向上することもない。実際、調査研究によれば、質の低いECECは子どもの発達に好影響をもたらすどころか、長期的な悪影響を及ぼしかねない」と述べました。
「Starting Strong V」は、国際研究によってECECの品質を高める上で効果的とされている以下の5つの政策手段を紹介しています。
- 質に関する目標と規制の設定。質に関する明示的な目標と規則を定めることは、優先分野への資源配分、子ども本位のサービスに関する調整強化の促進、サービス提供者への平等な競争条件の確保、親が十分な情報を得た上で選択できる環境の整備に役立つ。
- カリキュラムと基準の設計・実施。カリキュラムや学習基準は、どのような環境下でも均質のECECが提供される条件を確保するとともに、スタッフが教育戦略を向上させたり、親が子どもの発達について理解を深めたりすることに役立つ。
- 資格、訓練、労働条件の改善。ECECのスタッフは、子どもの健全な発達と学習を確保する上で重要な役割を果たす。改革を要する分野として、資格、初期教育、専門能力開発、労働条件などが挙げられる。
- 家族と地域社会の関与。親と地域社会は同じ目標の達成に取り組む「パートナー」と考えるべきである。家庭とその周りの学習環境は、子どもの健全な発達と学習にとって重要である。
- データ収集、調査研究、モニタリングの推進。データ、調査研究、モニタリングは、子どもの学習と発達の成果を高め、サービス提供の持続的な改善を推進する強力なツールである。
「質の確保にはコストがかかるが、投資するだけの価値がある。ECEC部門で大きな成果を上げるには質が重要ということは一般に認められているが、今改めてこの点を広く社会に訴えるべきである」とイッシンガー教育局長は述べ、各国に対してこの会議の席上、討議と経験の共有を通じて、妥当なコストで質の高いECECサービスを利用できるようにすることを求めました。
Starting Strong III aと OECD/Norway High-level Roundtable on Early Childhood Education and Careについて詳しい情報は、OECD教育局の田熊美保 (miho.taguma@oecd.org) までご連絡ください。
Starting Strong III全文、リサーチ概要、国別戦略、国際比較データについて:
www.oecd.org/edu/earlychildhood
OECD/Norway High-level Roundtable on Early Childhood Education and Careについて:
www.oecd.org/edu/earlychildhood/roundtable
OECD事務総長アンヘル・グリアのスピーチ:
“Divided we Stand: Why Inequality Keeps Rising”
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