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Home OECD Tokyo > 雇用 > OECD雇用アウトルック2005、発表

雇用

OECD雇用アウトルック2005
グローバル化に対応するために
よりダイナミックな雇用政策が必要

2005/06/28

OECD2005年版「雇用アウトルック」では、グローバル化の利益を享受し、自由貿易に対する反発を回避するには、雇用を促進するとともに失業と闘う効率的な政策が必要不可欠であることを強調しています。

「一部のセクターで職が失われ、別のセクターでは新たな就業の機会が生まれているということはグローバル化の過程では避けられない。労働者を新たな就業機会にマッチさせるという調整プロセスを可能な限り円滑に進めることが課題となっている」と本アウトルックは指摘しています。

各国政府に対するOECDの提言は次のとおりです。

  • 社会保障ばかりを頼りにするのではなく、仕事をすることでより金銭的に報われるようにする。必要であれば、賃金を補う手当を導入するべきである。
  • 失業した場合には、適切な所得支援を提供するとともに、求職者が早急に新しい職に就けるよう、適切なカウンセリングや訓練等の再就職支援を行う。
  • 求職者への支援を可能な限り個別に行うことができるよう、雇用サービスを効果的に管理する。
  • 企業が解雇を実施する場合には、充分な時間的余裕を持って従業員に通知するとともに、解雇までの間に効果的な再就職支援サービス(例えば、職業仲介業者の職場への派遣など)が行われるようにする。

OECDは最新報告書の中で、OECD諸国が新興国との競争に勝つためには改革が必要であることを指摘しています。OECD諸国の雇用レベルは緩やかに上昇しているものの、現在のトレンドでは、OECD諸国の求職者は2004年の3700万人から2006年に3600万人(労働力の6.4%)程度になるに過ぎません。つまり、生産年齢人口の約35%が就業していないことになり、今後2年間に著しい改善が見込める兆しは殆どありません。

輸入の増加や海外への直接投資(生産設備の移転に直接繋がることもある)、移民の流入は全て、OECD諸国の雇用不安の増大に繋がっています。低賃金の労働力を大量に抱える中国とインドが急速に世界の貿易システムに統合され、また、先般欧州連合が拡大したことで、失業と賃金切り下げの不安が高まっています。

グローバル化への不安は広範に広がっていますが、常に正当化されるものではなく、こうした新しい状況への調整は「自動的なものでもなければ、痛みの無いものでもない」と今回のOECD報告は指摘しています。

他方、本書は「失われた雇用の中で、貿易と投資の自由化が直接原因となったものはごく一部に過ぎない。OECD諸国で起こっている労働市場の問題の主な原因がグローバル化であるという主張は、行き過ぎている」とも述べています。

また、輸入品による競争のために職を失った労働者は、新しい職を得ることが困難であることが多く、給料の大幅な引き下げを受け入れざる得ないこともあります。多くの場合、こうした労働者は、他の求職者と比較して、年齢が高く、教育水準が低く、今日のニーズに合った技能を有していません。

こうした状況下では、「労働市場をダイナミックなものにし、 生産年齢の人々に働く機会とインセンティブを与えることの重要性はかつてなく高まっている」と本書は結論付けています。さもなければ、変化が阻まれ、悪影響が及ぼされると見られています。「労働者の調整というグローバル化の課題を認識せず、また、求められている改革も実施しなければ、貿易自由化政策への人々の信頼を損なうことになる」とOECDは指摘しています。

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