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IEA、原油価格上昇に懸念を表明

 

2004/04/01

IEAは、産業ストックの減少など石油市況を背景にした原油価格の上昇を受けてOPECが4月1日から日量100万バレルの原油減産を行うことで3月31日に合意したことに対し、懸念を表明しました。しかし、市場に十分な供給をもたらそうとする原油生産諸国の行動が、おそらくOPECの発表よりも重要性を持つことでしょう。原油高の持続は今後も世界経済の回復力を弱めていくものと見られています。

原油価格が2001年半ばの水準を維持していたならば、過去2、3年の世界のGDP成長率は少なくとも0.5ポイントは高いものになっていたと考えられます。原油高は根強い失業率の上昇を招き、OECD加盟国やその他の石油輸入国の財政赤字問題を悪化させる要因になっています。原油高は貧困にあえぐ重債務国の経済に最も深刻な打撃を与えています。

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1973年石油危機後の設立以来30年目を迎えたIEAは4月1日、イスタンブールで理事会会合を開きました。IEA理事会議長のジョアン・マックノートン英国貿易産業省エネルギー局長は報道関係者に対し「次の30年を展望するにあたり、エネルギーの重要な交差路であるイスタンブールに集結することは適切なことである」と述べました。

グローバル化するエネルギー市場において、エネルギー問題の解決策はIEA加盟国にとどまらず全世界の国々、特に基本的エネルギーへのアクセスが不足している国々までもカバーするものでなくてはなりません。エネルギー政策はエネルギー・セキュリティー、経済成長、環境保護それぞれの間でバランスの取れたものにする必要があります。

マックノートン議長は更に、「IEAは今後も有益な政策分析や専門知識、意見交換の場を提供していくと確信している。今後30年間に生じる新たな課題への取り組みにおいてIEAが役割を果たしていくことを期待している」と述べました。

理事会は現在及び今後の広範なエネルギー課題を議論する中で、昨今の原油価格上昇に対する懸念を表明しました。市場価格に影響を及ぼす要素は多々ありますが、理事会は中でも、石油サプライチェーン全体に見られる長引く在庫の低水準が、供給セキュリティーを脅かし、価格の変動を招くとともに投機を煽っていること、そしてこれは生産者と消費者の双方にとって利益にはならないことを強調しました。2003年のIEA閣僚理事会においても「季節的な需要を予測し石油市場の安定性を促進するための十分な在庫の維持の重要性」が重視されました。

クロード・マンディルIEA事務局長は次のように述べました。「1973年以来、実に多くの変化がもたらされたが、IEAの中心的使命であるエネルギー・セキュリティーの重要性は今もなんら変わりはない。イラク戦争は、石油供給の途絶の危険性がいまだ現実のものであることを否応なしに気づかせるものとなった。IEAの戦略的石油備蓄は、加盟国間の緊密な連携、主要産油国やOPECとの対話を通じて強化されており、危機管理に必要不可欠なものであると確信している。」

地政学的な問題の他にも、様々な課題への取り組みが行われています。温室効果ガスに対しては現在の国際的な取り組みが更に強化される可能性があり、技術の応用についてもその可能性は広がりを見せています。幾つかのIEA加盟国で発生した停電が示したように、エネルギー施設で起きる技術的問題や事故はエネルギー・セキュリティーに対する懸念を引き起こします。また、新たなエネルギー・インフラに対する地元の不安にも対処しなければなりません。需要側のマネジメントの最善の慣行についてもより幅広く共有される必要があります。

これらの課題をすべて費用効果的に解決していくには市場メカニズムが欠かせないことはこれまでの経験から明らかです。しかし、その他の公共政策目標を達成するには、国の政策によって市場の力を補強する必要があるでしょう。各国政府はエネルギー事業者向けに政策枠組みを構築し、適切な規制を通じてそれを実施することが必要です。規制の内容やその実施・施行は、投資を推進し、エネルギー・セキュリティーの強化につながるものでなくてはなりません。

イスタンブールで会合を開くことには特別な意義があります。イスタンブールは、炭化水素資源の豊富な中東とカスピ海地域から欧州へと続くエネルギー供給ルートの交差路という戦略的に重要な場所に位置しています。イスタンブールがIEA加盟国のエネルギー・セキュリティーの確保に果たす役割は益々重要になってきています。

会合の開催国であるトルコのM・ヒルミ・ギュラー・エネルギー大臣は、タンカーの往来が激しいトルコ海峡の人命、安全、環境、文化財へのリスクをトルコ当局が如何にモニターし、軽減しているかについて参加各国が理解を深めることへの期待を表明しました。

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