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2004/06/28
OECDの最新の推計によると、2003年のOECD諸国向け外国直接投資(FDI)は2002年の5,350億ドルに比べ28%減少し、3,840億ドルとなりました。これは、2001年の6,620億ドルに及ばないばかりでなく、過去最高を記録した2000年の1兆3,000億ドルに比べると3分の1弱の水準です。
OECDの新レポート「Trends and Recent Developments in Foreign Direct Investment」によれば、FDI(企業合併・買収、生産拠点の新設、外資系企業への資本移転等が含まれる)の減少は、世界的な景気回復の弱さ、国際的なセキュリティーをめぐる懸念、多くの企業が新たな買収よりも過去の買収の整備を重視したこと等によるものです。
これとは対照的に、OECD加盟30ヶ国の2003年の対外FDIは推計で5,760億ドルとなり、2001年の6,620億ドル、過去最高を記録した2000年の1兆2,000億ドルには及ばなかったものの、2002年の5,670億ドルに比べると持ち直しました。この結果、OECD諸国の2003年のネットの対外FDIは2002年の317億ドルに比べ6倍の1,920億ドルとなり、開発途上国や新興市場国向けの新規FDIは過去最高に達しました(OECD諸国とその他の諸国との間のネットのFDIフローの算出は、対内FDIと対外FDIの差に基づく)。
中国は米国を抜いて2003年の世界最大のFDI受け入れ国となり、OECD諸国やOECD非加盟国から中国へのFDIは530億ドルに上りました。本レポートによると、新興の巨大な開発途上国、特に中国が外国企業を惹き付けているのはその国内市場の大きさによるものです。これは、OECD諸国の企業が低賃金や低い生産コストを第一の理由として開発途上国に投資してきた数十年前とは、対照的な状況となっています。
OECD諸国の2003年の対外FDIの内訳を見ると、インドは40億ドルに達しましたが、ロシアは90年代半ば以降最低の10億ドルにとどまりました。ロシア向けFDIは依然としてエネルギーセクター向けが中心であり、他の経済セクターの事業に影響する規制改革を実施すれば、ロシアはより多くのFDIを惹き付けられるでしょう。
OECD諸国で対内FDIが最も大幅に落ち込んだのは米国ですが、カナダ、ドイツ、英国等他の主要国も対内FDIは減少しました。2003年の米国向けFDIは2002年の720億ドル、2001年の1,670億ドルから400億ドルへと減少しました。米国は二年連続してFDIの純提供国(対外FDIが対内FDIを上回る)となりました。
欧州諸国の対内FDIは全体で23%減少しましたが、減少幅は国によって大幅に異なっています。
- 2003年の対内FDIでトップに立ったのは昨年に続きフランスで、470億ドルに上りました。これは2002年の水準に比べると小幅減ですが、ドイツや英国の対内FDIの三倍です。フランスが多額の(「ニューエコノミー向け」ではない)従来型産業向けFDIを惹き付け続けている理由の一つは、フランスでは外国企業による国内企業の買収が他の多くの欧州諸国よりも容易であるということです。
- ドイツ向けFDIは2002年の450億ドルに比べ64%減少し、120億ドルとなりました。
- 2003年の英国向けFDIは2002年の278億ドルに比べ約半減の146億ドルとなりました。
- 中欧向けFDIは大幅に減少しました。2003年のスロバキア向けFDIは2002年の41億ドルに比べ85%減の6億ドル、チェコ向けFDIは2002年の85億ドルに比べ70%減の26億ドルとなりました。これは両国とも大型投資プロジェクト(スロバキアは自動車分野、チェコはエネルギー分野)のために2002年の対内FDIが一時的に膨らんでいたこと等によるものです。
本レポートは、9月刊行予定の年刊「OECD International Investment Perspectives」の一章として収録されることになっています。
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