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健康

保健医療関連支出、過去最高を記録

2003/6/23

OECD諸国の保健医療関連支出は、主に医薬品コストの上昇と最新の医療技術の普及により、過去最高に達しています。

先進諸国の健康及び保健医療制度に関する最も包括的な比較統計である「OECD Health Data 2003: a comparative analysis of 30 countries 」によれば、OECD諸国の2001年の保健医療支出は過去最高を記録し、対GDP比は平均で8.4%と2000年に比べ0.3ポイント上昇しました。これは、本データベースが提供している情報のほんの一部にすぎません。本データベースによれば、OECD諸国では過去10年間、保健医療関連支出の伸び率は経済成長率を1%以上も上回っています(Table 1)。

2001年の保健医療関連支出の伸びは公的支出と民間支出の双方によるものです。公的支出の伸びは5.8%と民間支出の4.8%をやや上回りましたが、保健医療関連支出全体に占める公的支出のシェア(OECD諸国の平均で72%、最低は米国の44%、最高は大半の北欧諸国の80%強)については大幅な変動は見られませんでした。

1人当たりの保健医療関連支出総額では米国が4,900ドルとOECD諸国平均の2,100ドルの倍以上に達し、2001年も引き続きOECD諸国のトップでした(Chart 1)。このうちの半分以上は民間支出ですが、国民の公的医療保険加入率が、他の大半のOECD諸国では90%以上であるのに対して、米国は25%前後にとどまっているにもかかわらず、1人当たりの公的支出でも高水準に達しています(米国を上回っているのはノルウェー、ルクセンブルグ、アイスランドのみ)。

米国の保健医療関連支出の対GDP比は、主に米国景気の鈍化を映し、2000年の13.1%から2001年には13.9%へと大幅に上昇しました。保健医療関連支出の対GDP比が米国に次いで高かったのはスイス(10.9%)とドイツ(10.7%)でした。対GDP比が最も低かったのは韓国、ルクセンブルグ、スロバキアで、2000年も2001年も6%以下でした。

医薬品費の増加
近年、多くのOECD諸国で保健医療関連支出が増加している主因の1つは、新薬や高額医薬品の登場により公的支出と民間支出の双方で医薬品費が増加していることです。オーストラリア、カナダ、フィンランド、アイルランド、スウェーデン、米国では医薬品費が1990年から2001年までに実質で70%以上も増加しています(Chart 2)。医薬品費は今やほぼ全てのOECD諸国で保健医療関連支出全体の10%以上を占めるようになっており、フランスやスペインでは20%を超えています。

入院日数は減少
平均入院日数(ALOS)は、体に負担の少ない手術の導入とコスト管理努力の結果、ほぼ全てのOECD諸国で引き続き減少しました。急性期入院医療のための平均入院日数はOECD平均で1990年の8.8日から2000年には7日へと減少しています。この10年間で平均入院日数が特に減少しているのは北欧諸国(デンマーク、フィンランド、スウェーデン)やオーストリア、フランス、スイスなどの他の欧州諸国です。米国では急性期入院医療のための平均入院日数は1990年の7.3日から2000年には5.8日へと減少しています(Chart 3)。

早産への懸念から一部の国では分娩のための入院日数が重要な問題となっています。2000年の分娩のための平均入院日数は、カナダ、ニュージーランド、米国のわずか2日からオーストリア、ポーランド、ルクセンブルグ、ベルギーの5日以上まで、OECD諸国の間で著しい開きが見られました。フランスとドイツの通常分娩のための平均入院日数は引き続き約5日でした。2000年のOECD諸国の平均は4日でした(Chart 4)。

健康リスクの性質の変化
健康へのリスク要因は変化しています。OECD諸国はここ20年間にたばこ消費量の削減で目覚しい成果を上げていますが、今でもたばこは早死の主要な原因となっています。毎日喫煙している成人の比率は、オーストラリア、カナダ、スウェーデン、米国では1980年の32%強から今では20%弱へと低下しています。2000年にこの比率が最も高かったのはギリシャで、35%でした(Chart 5)。

しかし同時に、肥満者率はここ20年間に全てのOECD諸国で上昇しています。これは乱れた食習慣や運動不足によるものです。肥満は糖尿病、高血圧、心臓血管障害、呼吸器障害(喘息)、筋骨格障害(関節炎)などいくつかの病気のリスク要因として知られています。しかし、肥満になり始めてから慢性病の症状が出てくるまでには時差があるので、1980年以降の肥満急増は、将来の病気発症と関連支出にとって大きな意味を持つと見られます。成人の肥満者率が最も高いのは今でも米国ですが、他の国との差は小さくなっています。メキシコ、英国、オーストラリアでは今や20%以上の成人が肥満と見なされています(Chart 6)。肥満者率は健康診断で直接得られた数値の方が高くなりますが、これらのデータが定期的に入手できるのは米国、オーストラリア、英国のみです。

OECD Health Data 2003 」CD-ROMは四カ国語(英、仏、独、西語)版となっており、高速で操作し易いWindows TMベースのソフト(98/NT/2000/Me/XP)を使用しているため、データの抽出や図表のカスタマイズが可能です。今回の第12版には1,200以上の指標が掲載されています。主要項目については、1970年から2000/2001年までのデータを収録し、中には1960年まで溯るデータもあります。本データベースには、各指標の定義、各国データの出所、推計手法に関する詳細な文書も付属しています。また、ウェブサイト上で無料の技術サポートと更新データを提供しています。

 

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