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保健医療関連支出の増加が財政を圧迫

 

2006/06/26

 

 

OECDの新データによると、OECD諸国では保健医療関連支出が引き続き増加しており、現在の傾向が続けば、各国政府は現行の保健医療制度を維持するために、増税、他の分野の支出削減、国民の自己負担増といった必要に迫られることになります。

「OECD ヘルスデータ 2006」によると、フィンランドを除くすべてのOECD諸国においての保健医療関連支出は、1990〜2004年にGDPを上回る伸びを示しています。OECD諸国の保健医療関連支出のGDP比は、1990年には平均で7%でしたが、2004年には8.9%に達しています(2003年は8.8%)。「OECD ヘルスデータ2006」は主要先進国の比較可能な保健医療関連統計の包括的なデータベースであり、1960年まで遡る時系列データを含む1200以上の指標が収録されています。

大半のOECD諸国では、保健医療関連支出の大半は税金によって賄われており、2004年の保健医療関連支出に占める公的支出の割合は平均で73%でした。高額の新医療技術や人口高齢化により、保健医療関連支出のGDP比はさらに上昇する見込みなので、保健医療制度の持続可能な財源を確保することが各国政府にとって極めて重要です。

公的支出が保健医療関連支出に占める割合は、ポーランド、ハンガリー、チェコなど、1990年に割合が比較的高かった国では低下していますが、韓国、メキシコ、スイス、米国など割合が低かった国では上昇しています。例えば韓国では、公的支出が保健医療関連支出に占める割合は1990年の38%から2004年には50%強へと上昇しています。米国では、1990〜2004年に40%から45%へと上昇しています。米国では今後も民間セクターが最大の財源となりますが、保健医療関連支出の総額が他の国よりはるかに多いので、国民1人当たりの公的な保健医療関連支出は依然として他の大半のOECD諸国を上回っています。

民間支出は重要な財源

民間の保健医療関連支出には、民間保険によって賄われる支出と家計の直接的な現金支出が含まれます。一部のOECD諸国、特に民間医療保険が少ない国では、直接的な現金支出が重要な財源となっています。2004年に直接的な現金支出の割合が最も大きかったのはメキシコ(51%)で、以下、ギリシャ(45%)、韓国(37%)の順です。

民間医療保険(保険会社によって支払われる保険医療関連支出)は、OECD諸国平均で保健医療関連支出全体の約6%を占めているだけですが、ドイツとオランダの特定の人口グループや、米国の大半の非高齢者層では大きな役割を果たしており、米国の場合、2004年の保健医療関連支出に占める民間医療保険の割合は37%でした。フランスとカナダでは、民間医療保険が保健医療関連支出全体の10〜15%を占め、公的な国民皆保険制度を補完する選択的な手段となっています。

民間の財源は往々にして入院患者や外来患者の医療費より医薬品費ではるかに大きな役割を果たしています。多くの公的医療保険制度では医薬品費は医療費に比べると公的負担率が低い(自己負担率が高い)からです。しかし、国によって大きな開きがあります。2004年の医薬品費の公的負担率が最も低かったのはメキシコ(12%)、米国(24%)、ポーランド(37%)、カナダ(38%)でした。これに対し、オーストリア、フランス、ドイツ、スペイン、スウェーデンなど多くの国では医薬品費の3分の2以上が公的財源によって賄われていました。

OECDのオンライン・ライブラリー「SourceOECD」の購読者はオンラインで「OECD ヘルスデータ2006」を入手・閲覧できます。また、「OECDヘルスデータ2006」はシングルユーザー用またはネットワーク用としてCD-ROMでも入手できます。データベースは多言語(英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ロシア語、日本語)に対応しており(ただし、日本語はオンライン版のみ)、各国の統計・指標の定義、出所、推計手法に関する詳細なドキュメンテーションも含まれています。

 

 

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