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Home OECD Tokyo > 電子商取引 > 電子商取引における消費者保護ガイドラインよく聞かれる質問(FAQ)



電子商取引

「電子商取引における消費者保護ガイドライン」
よく聞かれる質問(FAQ)

2000/3/9

 インターネットのようなグローバル・ネットワークがもたらす知的・文化的利益は、電子商取引が約束する経済や商業の発展、利便性および選択の幅の拡大と相俟って、日毎に多くのオンライン・ユーザーを引き付けています。現在、世界中で2億100万人がインターネットにアクセスしていると推定され 1 (2003年には5億人を超えるものと予測されている 2)、これらのユーザーのうちおよそ2,880万人が1999年にオンライン・ショッピングで80億米ドル 3 を使うものと予想されています。このような急速な発展を背景として、企業・消費者間の電子商取引の利点と問題点への関心が高まっています。

*出所

1 NUA Surveys"How Many Online"
2 IDC Research
3 Forrester Research, Inc.

なぜ指針が必要か?
指針はどのように作成されたか?
OECD勧告とは何か? 法律か?
本ガイドラインはどのように使われるか?
管轄区域や消費者への補償はどうなっているか?
次の課題は何か?


なぜ指針が必要か?

 インターネットで販売される製品とサービスはますます多様になっていますが、実際のオンライン取引数は、一般的なインターネットの使用回数と比較するとはるかに少ないものです。このことから、消費者は、オンラインでの購入を全面的に歓迎しているわけではないことがうかがえます。最も一般的なオンライン・ショッピングのやり方は、まずインターネット上で製品やサービスを調べ、その後実際に購入する際には、電話、ファックス、地元の小売店といった伝統的な手段や場所に戻るというものです。

 商品やサービスを消費者に販売することは新しいことではありませんが、オンライン販売は全く新しいものです。オンライン・ビジネスの確立を急ぐ企業は、販売や顧客サービスの基本を忘れることがあります。定評があり良心的なオンライン企業でさえ、問合わせ先の基本的情報、重要な契約条件、苦情解決や補償方法についての情報の提供を怠ることがよくあります。オンライン企業と消費者が実際に対面することが殆どあるいは全く無いことから、予測可能で信頼性の高い電子市場が必要とされています。「電子商取引における消費者保護のためのOECDガイドライン」は、オンライン取引時に消費者と企業の双方が直面する不確実性を軽減し、それぞれの権利と責任を明確にすることを目指すものです。


指針はどのように作成されたか?

 OECDは、電子商取引に関するOECDの全活動において、効果的なグローバル・アプローチおよびツール作成に関する市民社会からのインプットが不可欠であると認識しています。消費者保護ガイドラインに関する活動も例外ではありませんでした。本ガイドラインには、OECD消費者政策委員会(CCP)における18ヵ月にわたる議論が反映されています。CCPは、本ガイドラインの作成にあたり、経済産業諮問委員会(BIAC)やコンシューマーズ・インターナショナルなどを通して、企業や消費者の代表から密接な協力を得ました。


OECD勧告とは何か? 法律か?

 OECDは、29の加盟諸国から成る国際機関です。OECDは、経済成長、雇用、貿易、発展を促進するために、加盟国政府が経済・社会政策について協議するフォーラムです。OECDは、政府のような権限は持たず、全会一致の原則に基づいて活動していますが、時として加盟国間の意見交換から消費者保護ガイドラインのような政策勧告が生まれることもあります。このような例は他に、1980年の「プライバシーに関するガイドライン」や1997年の「暗号政策ガイドライン」等があります。これらに法的拘束力はありませんが、加盟国には、自らが共同で起案したこれらの政策勧告を取り入れ実施に移す強い道徳的責任があります。


本ガイドラインはどのように使われるか?


 本ガイドラインは、電子商取引に対する顧客の信頼感を築き、維持するのに役立つ実際的手引きを提供するもので、政府や企業・消費者の代表を支援するための技術的に中立なツールです。またガイドラインは、企業・消費者間の電子商取引の主要な側面を扱うとともに、伝統的形態の取引において消費者が受けられる既存の法的保護措置を反映しています。本ガイドラインは、透明性や情報開示の重要性、国内および国際レベルでの政府、企業、消費者間の協力の必要性を強調しています。

 本ガイドラインは、以下において役立つよう作成されています。

  • 政府の電子商取引にかかる顧客政策や取り組みの見直し、また必要とあれば、その調整、策定、実施。

  • 企業、消費者団体、自主規制機関に対する、自主規制スキームの策定・実施において考慮すべき消費者保護の特質についての指導。

  • 各企業や消費者に対し、オンラインで提供すべき、あるいは提供されるべき基本的情報開示および公正な商慣行についての概説。


管轄区域や消費者への補償はどうなっているか?

 CCPのガイドライン起草作業においては、管轄区域、適用される法律、補償の受け方等の問題について多くの議論が行われました。これらの問題は広範で水平的な特質があるため、電子商取引ではどう対処されるべきかという疑問や懸念は、消費者保護の分野に限ったことではありません。しかし、インターネットにより、企業・消費者間を直接結ぶ国境を越えた取引が増加する可能性があるので、消費者の利益に十分配慮されることが重要です。

 本ガイドラインの中の管轄区域や適用法に関する記述は、これらの問題が複雑で現在国際的なコンセンサスがないことを反映しています。ガイドラインは、全ての企業・消費者間の国境を越える取引が既存の管轄区域や適用法の枠組みの対象となるとしつつ、一方で、電子商取引はこの枠組みに問題を投げかけていることも認識しています。本ガイドラインは、これらの問題に対処するため、また、電子商取引での管轄区域の枠組みが決められる際に消費者の利益が適切に考慮されるよう、一層の努力がなされることを求めています。

 また、ガイドラインは、消費者に公正で、時宜を得た、安価な補償手段を提供することを特に重視するとともに、効果的な代替的紛争解決(ADR)メカニズムの開発を奨励しています。消費者との紛争解決のために法的手段をとることは、全ての関係者にとって、通常費用がかかり、困難で時間のかかるプロセスで、国境を越えた紛争の場合は、問題は一層厄介になり得ます。他の形態の取引の場合と同様に、ADRを制定、促進することにより、費用がかかる正式な法的措置を回避するのに役立つでしょう。消費者の苦情への迅速、容易、公正な対処や、費用が手頃で効果的なオンライン紛争解決メカニズムの確立は、消費者の信頼を高める上で大きな効果があるでしょう。


次の課題は何か?

 CCPは、ガイドラインを効果的に実施し、消費者と企業にオンライン上での各々の権利や責任について教育するため、今後も企業や消費者の代表、市民社会との協力を続けます。また、政府、企業、消費者の代表が協調し、互いに学び合うことを奨励しつつ、消費者保護の問題についての国際対話を促進していきます。

 

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