|

開発途上国が、OECD、ドット・フォースと共に
デジタル・デバイドについて討議
2001/1/17
「デジタル・デバイド」に対する取り組みが成功するには、その取り組みが医療、教育、交通などの分野での開発途上国のニーズと密接に結びついていること、そして政策立案者が数多くの国・地域の経験から学ぶことで自国に適した解決策を見つけることが必要不可欠です。
これは、新興国、移行経済国、開発途上国のおよそ20ヶ国の代表と、G8諸国が昨年7月の沖縄サミットで発足させた「デジタル・オポチュニティーズ・タスクフォース(ドット・フォース)」に参加しているOECD諸国の代表とが、ドバイで開催された非公式協議で出した結論の一部です。
この協議は、ドバイ政府の後援でOECDが開いたもので、恵まれない国々が情報通信技術(ICT)を最大限に利用するための支援を行う方法について、多くの提言が出されました。中でも特に、政府高官の意識向上への施策、ICTへの取り組みを支援する公的ベンチャーキャピタル基金、パイロット・プロジェクト成功例の広報、ICT企業の海外進出を奨励するための優遇税制などの必要性が協調されました。
こうした提言は、来る7月のジェノバ・サミットに先立ってドット・フォースがG8首脳に提出する報告書の資料の一部となります。また、この協議の内容は、新興国、移行経済国、開発途上国との協力が最優先課題となっている、現在進行中のOECDのICTや電子商取引に関する研究、活動にも反映されます。
サリー・シェルトン・コルビーOECD事務次長は次のように述べています。
「政府、市民団体、企業がそれぞれの国で行っている活動について学ぶことができ、非常に感銘を受けました。課題は、これまでの成功や失敗の経験をもとに、現在行われていることを今後いかに積み上げていくかです。」
ドバイ協議は、ドット・フォースが今後数週間にわたって開く一連の協議の第一回目となるものです。同様の会議が、1月末にベルリンとスイス・ダボスの世界経済フォーラムで開催されます。協議のまとめにあたり、ドット・フォース議長のビンセンツォ・シュオッパ氏は、ICTは「国際社会がともに成長するのに役立つ強力なツール」になりうると述べました。
「ICTは、開発途上国の基本的課題の解決に役立つので、他のすべてのデバイド(格差)解消につながります。」しかし、それが成功するには、各国の政策、社会、ビジネスの中にそれが完全に組み込まれることが必要です。金をICTに使うか、他のニーズに使うかを討論するよりも、政府はICTをいかに他の政策目標の達成に役立てるかを検討すべきです。「ICTか食糧か、ではありません。食糧、健康、教育、社会と人間の発展のためのICTなのです。」
世界銀行のブルーノ・ランバン事務局長は、ドバイ協議が、今後G8サミットに提出する報告書をまとめるドット・フォースの分析の質を向上させるのに役立ったと述べています。この報告書について同事務局長は、政策と行動に対する勧告に的を絞ることで「短く力強い言葉づかい」になると予測しています。
ドバイ協議とそれに続いて開かれたドット・フォース加盟国の非公式会議をもって、ドバイで行われた4日間の電子商取引関連討議が終了しました。1月15日に始まった会議期間中には、並行して複数の会議が開かれ、政府、消費者組織、市民団体、ビジネスの代表が集まりました。1月16、17日の「OECDドバイ2001
電子商取引に関する新興国フォーラム」には、先進国、移行経済国、開発途上国60カ国から約300人の代表が集まりました。
OECDは、ICTと電子商取引に関する国際会議を、今後も数カ月にわたり開催します。3月5、6日には、OECD-国連-UNDP-世界銀行グローバル・フォーラムがパリで開催されます。同フォーラムでは、OECD諸国と発展途上国の政府、市民団体、民間部門の代表が、開発援助がどのようにデジタルな機会を捉えようとする国の役に立てるのかを議論します。3月15日から17日には、「電子政府による民主主義と経済発展の促進」というテーマでガバナンスに関するOECDグローバル・フォーラムがイタリア・ナポリで開かれます。この他には、3月のブエノスアイレスでの企業発展と知識型経済に関する会議、6月4日から6日のモントリオールでの電子商取引と税制に関する会議が予定されています。
電子商取引やICTに関するOECDの活動の詳細は、OECDウェブサイト
をご覧ください。
|