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OECDエコノミック・アウトルック No.68の概要
2000/11/21
(OECDは、毎年春と秋の二回、加盟29カ国の経済情勢を分析評価し、政策提言している。以下は、11月21日に公表された速報版をもとに、日本経済に関する部分を中心に概要を取りまとめたもの。)
1. 日本経済
- 経済回復の力強さには依然不安はあるものの、政策の重点は「危機管理」から「回復の管理」へ移行している。2000年前半の経済回復は、予想を上回る年率4.5%に達したが、これは設備投資と民間消費に牽引されたものだった。
- 今後二年間も、投資と消費の緩やかな拡大が続くものと予想される。成長率(実質GDP)は、2000年1.9%と予想され、2001年には最近の財政刺激策の影響も現れて2.3%に上昇し、2002年には2.0%となる見通し。
- 緩やかな景気回復過程のもとで、マクロ経済政策を再編成(re-balancing)し、透明性のある中期的な枠組みの中で実施に移していくべきである。
- 金融政策は、引き続き景気回復を助長するため緩和基調を維持すべきであるが、金融政策の信頼性を維持するために明確な中期的戦略が必要である。この関連で日銀が最近物価などの見通しの公表に踏み切ったことは、その一歩として歓迎される。
- 財政政策は、透明性のある中期的な枠組みの中で、2002年には徐々に財政再建を始めるべきである。
- こうしたポリシーミックスの枠組みがなければ、長期金利が上昇する危険があり、その結果、成長見通しを危うくし、金融部門に圧力を加えることになる。
- また、政府支出の効率性を改善することや、構造改革を継続することにも、優先的に取り組む必要がある。
2. OECD加盟国全体
- 世界経済は、良好に推移しているが、米国経済の減速が明らかになっているほか、欧州経済にも減速の兆しが現れ始めていることから、2000年前半にピークに達し、今後減速していくものと見られる。OECD全体の実質成長率は、2000年4.3%、2001年3.3%、2002年3.1%の見通し。
- 石油価格の上昇は経済活動を低下させているが、コアインフレは落ち着いており、全般的な経済見通しは比較的良好。
3. 米国経済
- 金融引締め、株価の下落、石油価格の上昇などにより、米国経済は減速している。成長率見通しは、2000年5.2%、2001年3.5%、2002年3.3%。
- 石油価格上昇の影響を考えると、更なる金融引締めが必要になるかもしれない。
4. ユーロ地域
- 内需回復や輸出の好調に支えられ、経済が拡大を続けており、先行き幾分減速が見込まれるものの、今後2年間は潜在成長率以上の成長を続ける見通し。2000年3.5%、2001年3.1%、2002年2.8%。
- 若干の金融引締めが必要と見られる。他方、石油価格上昇による賃金上昇、ユーロ安による物価上昇、輸出増加による経済過熱といったインフレ・リスクがある。
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