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2002/12/05
多くのOECD諸国は何十年にもわたって退職年齢の引き下げを進めてきましたが、現在ではその傾向を反転させようとしています。
OECD諸国では、政府の政策による後押しもあり、ここ数十年間は早期退職が一般化してています。しかし、人口高齢化に伴う様々な課題を受けて、多くのOECD諸国は最近、早期退職を奨励する政策を変更し、高齢労働者の労働参加率を引き上げようとしています。OECDエコノミック・アウトルックNo.72では、OECD加盟の15ヶ国における早期退職へのインセンティブ調査に一章を割いています。新たな分析には近年の年金改革の影響が含まれるとともに、年金への課税の影響も考慮されています。
主な結論によると、通常の公的老齢年金制度は今や一般に早期退職への強力なインセンティブにはなっていません。これは、年金の掛け金拠出期間と退職者に支払われる給付額とのリンクを強める政策措置によるところもあります。この結果、年金制度では早期退職が年金数理上より中立的に扱われるようになっています。しかし、老齢年金制度は依然として法定退職年齢後の労働意欲を失わせる方向に働いており、一部の国では法定の年金受給開始年齢が低いままとなっています。更に、多くの場合には、特別早期退職制度、失業給付制度、障害者年金、職業年金などによって、早期退職はなお選択肢の1つとなっています。これらの制度の中には最近縮小されてきているものもありますが、それでも依然として早期退職への重要な財政的インセンティブとなっています。労働者に早期退職を促している歪曲を取り除くために、さらなる改革が必要とされています。
高齢者が以前より長く働き続け、労働力の供給が増えれば、労働力への需要もそれにペースを合わせる必要があります。政策当局は需要を供給に合わせようと試みていますが、多くの課題に直面しています。特に、賃金は労働者の生産性を反映したものにする必要があります。生産性が年齢とともに低下し、賃金がそれに応じて調整されなければ、労働力への需要は減退します。さらに、雇用保護に関する厳格なルールも高齢労働者の雇用に対する障害となる可能性があり、修正する必要があるかもしれません。
こうした状況から、高齢労働者に対する研修・訓練が重要性を増すでしょう。政策改革によって平均退職年齢を引き上げることができれば、生涯学習へのインセンティブも高まることになります。しかしそれでも、研修・訓練を奨励する追加的措置は必要となるかもしれません。実際、一部の国はこの方向に向けた取り組みを行っています。
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