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強靭かつバランスの取れた経済回復のために
構造改革はかつてないほど重要

2013/2/15

OECDの最新報告書「成長に向けて2013」によると、構造改革は政府に対し経済成長、雇用創出、強靭かつバランスの取れた経済回復に向けた強力なツールを提供する、と述べられています。

本年の報告書では2011年以降各国が行った構造改革についての評価と進捗の比較を行い、成長を持続可能となるように活気づけ、雇用を押し上げるための改革の優先課題を改めて調べています。報告書によると改革のペースは最も必要とされる地域、即ち公的債務危機に最も激しく晒されたギリシャ、アイルランド、イタリア、ポルトガル及びスペインを含む欧州で加速しました。またその他の欧州の国々、とりわけドイツやオランダなどの経常黒字国の、より緩やかなペースの改革にも注目しています。ノルウェーやスイス、米国などの国民所得が最も高い国々、及び主要な新興経済国では、主要な改革がわずかに進展したのみです。

「構造改革は、長期の成長と社会保障を増進することができるが、また、信頼を支え、回復を繕う通貨・財政政策への圧力をいくばくか取り除く。」とアンヘル・グリアOECD事務総長は述べています。また「力強い回復への道のりは、未だチャレンジで満ちているが、米国及びヨーロッパでとられた対策は、最悪のシナリオの可能性を減じた。我々は、マクロ経済と構造政策の正しい組み合わせに到達するための大胆かつ協調した行動が、上昇シナリオを実現可能にするポイントに到達した。」と述べています。

グリア事務総長はロシアのアントン・シラノフ財務大臣とともに、2月15日から16日にかけて開催されるG20財務大臣会合に先駆けて、この報告書をモスクワで公表しました。グリア事務総長は特定の国向けの構造改革に対する主な提言はOECD各国及びG20各国でも同様に適用可能だと述べています。

(c)OECD

2005年の発行以来、「成長に向けて」は毎年経済活動の促進及びOECD加盟国それぞれの生活水準の向上のための重要な改革の優先順位を特定してきました。2011年からはブラジル、ロシア、インド、インドネシア、中国、南アフリカの改革の可能性についても取り上げてきており、OECDのG20「強固で持続可能かつ均衡ある成長のための枠組み」に対する幅広い貢献の主軸となっています。

グリア事務総長は「近年各国が改革への努力を強めていることは良いニュースだ」と述べています。また「黒字国も赤字国においても同様に、積極的な改革は、世界経済及び欧州がより迅速にバランスを取り戻すのを助けるだろう」と述べています。

本報告書によると、雇用市場の危機に対処することはOECD諸国やG20諸国が直面する共通の課題です。これまでの版と比べると「成長に向けて2013」には資金繰りの苦しい政府が労働市場政策を改善しながら、失業者の社会的便益を維持する方法を考案するための提言が多く含まれています:

  • 失業率が依然として危機前の水準を超えているヨーロッパでは、デンマーク、フランス、イタリア、ポルトガル、スロベニア、スペイン、スウェーデンを含む多くにの国で就業の為のインセンティブを向上させながら雇用創出や雇用と流動性への障壁を低くする必要があります。
  • 日本や韓国では、女性の労働参加率を上げることが鍵であり、より良い福利厚生システムと育児政策が必要になります。
  • 低所得のOECD加盟国(チリ、メキシコ、トルコなど)とBRIICS諸国では、非正規雇用を減らす事が共通の課題となっています。政府は正規雇用を創出し就業インセンティブを向上させる必要があります。
  • アメリカ合衆国では失業率は不況後のピークからやや改善しているが、長期失業者や意欲を失っている求職者の数は高いままであるため、訓練や雇用サービスを提供するプログラムが求められる。

本年の報告書の特集のひとつは、成長への勧告が他の目標、例えば格差の削減や環境保護などにもたらす副作用を詳しく調べることです。G20の先進国、新興国を問わず、かなりの国で優先課題となっている教育を受ける機会をより平等することは、適切な好例です。他方、報告書は、税負担の一部を労働から消費に移転させることは成長に役立つが、所得格差を広げるおそれがあることも指摘しています。成長政策パッケージをデザインする際には、これらの政策の矛盾に留意しなければなりません。

「成長に向けて2013」について詳しくは以下のウェブサイトをご参照ください。
www.oecd.org/economy/goingforgrowth

 

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