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FATF、ウクライナへの対抗措置導入を決定
2002/12/20
金融活動作業部会(FATF)のメンバーは、ウクライナに対する対抗措置(1)を、現在の勧告第21条(2)に加えて発動します。この決定は、ウクライナが国際基準を満たすマネーロンダリング対策法を施行していないことに対するものです。2002年12月7日、ウクライナは、「犯罪による収益の合法化(ロンダリング)の予防および対策法」を施行しました。しかし、この法律は、FATFが2001年6月にウクライナの対マネーロンダリング体制を評価した際に指摘した主な問題を解決していません。ウクライナ首相は、2002年12月、ウクライナ議会で法改正を直ちに討議するとの声明文を発表し、FATFはこれを認知しました。
FATFでは、ナイジェリアが2002年12月14日に「2002年マネーロンダリング(改正)法」施行したことから、当面同国への対抗措置は導入しないことを決定しました。この法律は、ナイジェリアの1995年マネーロンダリング対策法の適用範囲を大幅に拡大するものです。しかし、ナイジェリアの対マネーロンダリング体制には依然として問題が残されており、このためナイジェリアは今後も勧告第21条の適用対象となります。
ウクライナとナイジェリアは、引き続き「非協力国および地域(NCCT)」とされます。FATFでは両国の状況を今後も注視し、2003年2月12日から14日にパリで開かれる次回FATF総会で討議対象とします。同総会に先立って、ウクライナが対マネーロンダリング体制の欠点を包括的に解決し、ナイジェリアが残された問題の解決努力を続けることをFATFでは期待します。
FATF、およびFATFによる非協力国および地域に対する活動についての詳細情報は、ウェブサイト
に公開されています。
FATFは独立の国際機関で、事務局はOECD内に置かれています。FATFの29の加盟国・地域は次の通りです。アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、アイスランド、アイルランド、イタリア、日本、ルクセンブルク、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル、シンガポール、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、英国、米国。2つの国際機関(欧州委員会、湾岸協力会議)も加盟しています。南アフリカとロシアはオブザーバーとなっています。
(1) 付加的な対抗措置については「附属資料」を参照のこと。
(2) 第21条:金融機関は、これらの勧告を適用しない、または十分に適用しない国に所在する個人、企業、および金融機関との取引関係および取引に対して、特別な注意を払うべきである。これらの取引が明らかな経済目的、あるいは目に見えて合法な目的を有していない場合は、その取引先の背景と目的をできるかぎり綿密に調査し、調査結果を書面にしたうえで監督者、監査人、および警察が利用できるよう整えるべきである。
附属資料
非協力国および地域に対するFATFの対抗措置
勧告第21条に加えて、FATFでは追加的対抗措置として、段階的、比例的でかつ柔軟性の高い手段を用い、共通の目的に対して調和行動として発動される対抗措置の適用を勧告しています。またFATFは、金融取引、および当該司法権がかかわるその他の関連行動をさらに徹底的に監視し報告する必要があると考えており、具体的には次のような措置が考慮されています。
- 顧客の特定を厳しく要求し、特定の司法権にかかわる金融諮問を含む諮問プロセスを向上することで、当該国に所在する個人や企業と金融機関が取引関係を確立する前に、取引により恩恵を受ける当事者を特定することを金融機関に対して求めていく。
- 当該国との金融取引は疑わしい点のある可能性が高いという前提に立ち、金融取引に関する報告メカニズムもしくは組織的な報告を改善していく。
- FATF加盟国に所在する大手金融機関の子会社、支店、銀行出先事務所などの承認要請を検討するにあたって、関連する銀行が非協力国および地域に所在する機関であるという事実を考慮する。
- 非金融業界の企業に対し、非協力国および地域に所在する組織との取引はマネーロンダリングの危険性があることを警告していく。
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