|
2003/02/14
グレナダは、マネーロンダリング防止制度の抜本的な改革実施により、金融活動作業部会(FATF)の非協力国・地域(NCCT)リストから除外されました。FATFは今後もグレナダのマネーロンダリング防止制度の実施を監視していく方針です。
ウクライナが最近、2001年にFATFによって特定され、2002年12月に再確認された主要な欠陥に対処する包括的なマネーロンダリング防止法を制定したのを受け、FATF加盟国は同国に対する追加的な対抗措置適用の撤回を決定しました。ただし、新マネーロンダリング防止法が効果的に実施されるまで、ウクライナはNCCTリストに残ることになります。ヨヘン・サニオFATF議長は、「これはFATFとウクライナにとってマネーロンダリングを根絶する上で大きな成果である。ウクライナをNCCTリストから除外する適切な時期を決める上では、実施面の問題を注視していくことが極めて重要となる」と述べました。
フィリピンは先に特定されたマネーロンダリング防止制度の欠陥に対処する法律の制定を行っていないため、FATFは、加盟国が同国に対し追加的な対抗措置を課すよう勧告しました。FATFは2003年3月15日までに適切な法改正を行うようフィリピン政府に求めています。法改正が行われなければ、同日をもってフィリピンへの対抗措置が発動されます。FATFは引き続きその日まで法整備の動きを監視していく方針です。
現行のNCCTリストに掲載されている国・地域は、クック諸島、エジプト、グアテマラ、インドネシア、ミャンマー、ナウル、ナイジェリア、フィリピン、セントビンセントおよびグレナディーン諸島、ウクライナです。従って、FATFは加盟国に対し、自国の金融機関がリスト掲載国・地域の人物(企業・金融機関を含む)とのビジネスや取引に特に留意することを求める勧告を、リストの変更に応じて更新するよう要請しています。FATFは2003年6月18日から20日に開かれる次期総会で各NCCTの状況を再度レビューすることになっています。
2002年11月、FATF類型専門家グループはローマで会合を開きました。この会合の報告書は、現在の動向と新たな脅威の概要を示しています。特に今年の報告書は、テロ資金にかかわる問題、特に非営利組織(NPO)の悪用や不法な送金システム(ハワラ、フンディ、飛銭、闇ペソ取引など)の問題を特定しています。また、証券セクターがマネーロンダリングに利用されやすいことや、ダイヤモンド、金、貴金属の取引とマネーロンダリングおよびテロ資金との関連についても取り上げています。
FATFは引き続きテロ資金根絶に向けて8つの特別勧告を実施するための指針作りを進めています。具体的には、テロリストによる不法な送金システム・資金の悪用を防止するための特別勧告Yに関する解説書を発行したほか、テロリストとその支援者による電信送金の悪用について重点的に取り上げた特別勧告Zに関する解説書も発行しました。FATFは、各国による8つの特別勧告の受け入れと実施を確保するため、グローバルな自己検証プログラムも推進しています。FATFは各国に対し、テロ資金に関する自己検証プログラムに参加し、FATFに関連情報を提供するよう働きかけています。この点に関して、FATFは今後も国連安全保障理事会テロ対策委員会と緊密に協力していく方針です。
FATFは、さらに、マネーロンダリング防止対策とテロ資金対策の検証を行う国際通貨基金(IMF)、世界銀行との共同作業の一環として、2003年末までに、合意された共通の手法を用いて6つの相互評価を行うことになりました。FATFは、IMFと世界銀行がこの手法を用いた金融セクターアセスメント・プログラム(FSAP)とオフショア金融センター(OFC)アセスメント・プログラムで成果をあげることを期待しています。
最後に、FATF加盟国は、ベルリンで次期総会が開かれる2003年6月にマネーロンダリングに対する40の勧告のレビューを完了するという固い決意を新たにしました。この重要な目標を達成するため、6月までに追加会合が開かれる予定です。
FATF、FATFのテロ資金根絶への取り組み、40の勧告のレビュー、現行の非協力国・地域(NCCT)リストに関する詳細情報は、ウェブサイトに公開されています。
FATFは独立の国際機関で、事務局はOECD内に置かれています。FATFの29の加盟国・政府は次の通りです。アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、アイスランド、アイルランド、イタリア、日本、ルクセンブルク、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル、シンガポール、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、英国、米国。2つの国際機関(欧州委員会、湾岸協力会議)も加盟しています。南アフリカとロシアはオブザーバー国となっています。
|