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新マネーロンダリング防止基準を発表

 

2003/06/20

40の勧告の改訂
金融活動作業部会(FATF)は、ドイツを議長国として開かれていた総会最終日の締めくくりに、マネーロンダリング根絶に向けた40の勧告の改訂を発表しました。今回の改訂についてFATFのヨハン・サニオ議長は「マネーロンダリング防止への40の勧告の改訂により、FATFは1989年の発足以来取り組んできた最も重要な任務の1つを成し遂げた」と述べました。

2002年から2003年のFATFの主な優先課題(年次報告書を参照)は、国際的なマネーロンダリング防止基準である40の勧告の改定を完了させることでした。今回の改訂によって大幅に変更された40の勧告は、8つの特別勧告と併せて、マネーロンダリングとテロ資金を根絶するための包括的で一貫性のある、極めて強力な国際的枠組みとなるものです。

今回採択された主な変更は以下の通りです。

  • マネーロンダリングを支えている犯罪リストを明記
  • 金融機関による顧客の身元確認プロセスを拡大
  • コルレス銀行や政治的重要人物など、リスクの高い顧客や取引への措置を強化
  • マネーロンダリング防止策を金融以外の特定業種・職業(カジノ、不動産仲介業者、貴金属・宝石ディーラー、会計士、弁護士/公証人/独立法曹団体、信託/企業向けサービス業者)に拡大
  • 特に国際協力に関する主要な制度的措置を盛り込む
  • 企業など法人の実質所有や信託などの契約に関する適切かつタイムリーな情報を通じて透明性義務を改善
  • 多くのマネーロンダリング防止義務の適用範囲をテロ資金にも拡大
  • ダミー銀行を禁止

FATF加盟国は改訂された勧告を新たな基準として直ちに実施する作業に入ります。FATFはその他の国・地域に対しても新基準を導入するよう働きかけています。FATFは、FATF-XV(2003-2004年)の作業プログラムの一環として、加盟各国の新基準遵守状況の審査にも速やかに着手します。この審査は、自己審査プロセスとその後の相互評価(2004年末までに開始予定)という形で行われます。

FATFの新加盟国
FATFは、第1回相互評価(マネーロンダリングとテロ資金を根絶するための各国の制度に関する評価)で南アフリカとロシアが良好な結果を出したのを受け、両国がFATFの正式加盟国として承認されたことを発表しました。両国の新規加盟はFATFの国際的地位を強化するものです。

非協力国・地域
FATFはセントビンセント及びグレナディーン諸島を非協力国・地域(NCCT)リストから除外しました。これまで同様、FATFは今後も同国のマネーロンダリング防止制度の実施状況を注視していく方針です。

現時点でNCCTリストに掲載されている国・地域は、クック諸島、エジプト、グアテマラ、インドネシア、ミャンマー、ナウル、ナイジェリア、フィリピン、ウクライナです。このリストの変更を受けて、FATFは加盟国に対し、自国の金融機関がリスト掲載国・地域の人物(企業・金融機関を含む)とのビジネスや取引に特別な注意を払うよう求める勧告を更新するよう求めています。

FATFはリスト掲載国・地域の一部で一層の進展がみられることを歓迎しています。エジプト、グアテマラ、フィリピンに対しては、FATFが法改正の実施状況を評価できるよう、実施計画の提出が求められることになります。FATFはウクライナにおいてマネーロンダリング防止制度の改善に向けて引き続き進展がみられることを歓迎するとともに、ウクライナ当局に取り組みの継続を促しています。ウクライナが今後も現在の改革ペースを維持すれば、近い将来に実施計画の提出が求められる可能性があります。FATFは、オフショアダミー銀行の廃止に向けたナウルの最近の法整備への取り組みを歓迎するとともに、ナウルに対し、ダミー銀行の業務と銀行活動を停止させるための追加的措置を講じるよう促しています。FATFは2003年10月1日から3日に開かれる次期総会で各NCCTの状況を再度点検することになっています。

テロ資金
FATFはテロ資金を根絶するための活動にも積極的に取り組んでいます。各国による効果的なテロ資金根絶策の実施を支援するため、2002年10月以降、8つの特別勧告の闇送金システム(勧告6)、電信振替義務(勧告7)、非営利組織(勧告8)などに関して、詳細な解釈と指針が作成されています。

全ての国に特別勧告の実施を促すための、FATF、国連、その他の国際機関による共同の取り組みも行われています。特別勧告は今や多くのFATF非加盟国と国際組織・機関によって承認されており、130の国・地域がFATFの自己審査に参加しています。これにより、FATFはIMF、世界銀行、国連、その他の援助機関(最近設立されたテロ対策アクション・グループなど)による「テロ資金に関する8つの特別勧告」の実施に関する技術支援について優先順位付けができるようになります。

FATFと国際金融機関との共同作業
最後に、グローバル・スタンダードを強化するためのFATFと国際金融機関(IFI)の共同作業はFATF-XWでも継続されました。IMFと世界銀行は先に40の勧告と8つの特別勧告をマネーロンダリングとテロ資金を根絶するための国際基準として認め、これらの勧告を、「基準及び規準の遵守に関する報告書」(ROSC)を作成する際の基準のリストに正式に加えました。2002年10月、IMF、世界銀行、FATFは、FATFの勧告の遵守状況に関する共通の評価法について合意しました。今ではこの評価法はFATF相互評価とIMF-世界銀行審査の双方で用いられています。IMFと世界銀行の作業をサポートするため、FATF及びFATFと同じスタイルの地域機関の専門家がIMFと世界銀行主導の審査に派遣されています。

FATF、40の勧告の改訂、テロ資金根絶へのFATFの取り組み、年次報告書、現時点の非協力国・地域リストに関するさらに詳しい情報については、ウェブサイト(http://www.fatf-gafi.org)をご参照下さい。

FATFは独立の国際機関で、事務局はOECD内に置かれています。FATFの31加盟国・政府は次の通りです。アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、アイスランド、アイルランド、イタリア、日本、ルクセンブルク、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル、ロシア、シンガポール、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、英国、米国です。2つの国際機関(欧州委員会、湾岸協力会議)も加盟しています。



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