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OECDとタックスヘイブン
2000/11/1
OECDは、去る6月に有害な税制を除去する作業の一環として、タックスヘイブンの基準に合致した35の国・地域を特定し、OECDとの協力により2005年までにその税制の有害な部分を撤廃するよう求めています。そして2001年7月末までに非協力的なタックスヘイブンとされるとOECD加盟国による防御措置が取られることにもなります。これに対して次のような誤解にもとづく批判が見られますが、ここではOECDの見解を簡単に紹介します。
「OECDは小国の財政主権を侵しているのではないか。」
OECDには、国に対してその意に反する行動を強制する権限はありません。租税政策は各国の主権に属する事項ですが、ある国の主権を認める以上、税収源の確保を含む他国の主権も認めらなくてはなりません。有害な税制を抑えるための効果的な国際協力が出来れば、各国の財政主権はより完全に享受できることになるのです。
「OECDは先進国の利害だけで動いているのではないか。」
OECDは、アジア、中南米、旧ソ連圏の40の非加盟諸国との対話を通じて、これら諸国もタックスヘイブンの拡大を懸念していると理解しており、このことは最近のOxfamの報告でも指摘されています。29の非加盟国を招いて6月にパリで開かれた会議でも、多くの国が有害税制に対する国際協力・行動の必要性を唱えていました。
「OECDは35の国・地域と十分な対話を行っていないのではないか。」
批判は98年当時であればある程度当たっているかもしれませんが、その後は二国間、多国間の諸対話が強力に進められました。カリブ地域の各種会議、世銀の関連会議、英連邦会議などを通じて対話を進めてきましたが、今後とも一層の対話努力を続ける予定です。
「制裁まで行うのは行き過ぎではないか。」
タックスヘイブンへの国際協力による対応が遅れた場合には、各国が一方的な制裁などの行動に出る恐れもありました。6月のOECD閣僚理での合意は、上述のタイムテーブルで対話を通じて是正を求めるものですが、最後の手段として防御措置も予定されています。
しかし、特に目新しい措置が想定されているわけではなく、また、その実施を決めるのはOECDではなく加盟国政府なのです。
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