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多くのOECD加盟国で税負担が減少
2002/10/10
OECD統計「Revenue Statistics」最新版によると、税負担の対GDP比は、2000年から2001年に15のOECD加盟国で減少しました。これにより、過去5年間続いた同比率のOECD加盟国平均の上昇は一服しました。
本書によると、税対GDP比の25のOECD加盟国平均(暫定値)は2001年に0.1ポイント低下しました。OECD加盟30カ国の平均で見ると、同比率は1995年から2000年に36.1%から37.4%に上昇しました(表A)。5つのOECD加盟国については、2001年の数値はまだ公表されていません。
多くの国で税率が引き下げられてきたにもかかわらず、OECD加盟国の税対GDP比が5年間上昇したことは、税負担の決定要素が複雑であることを示しています。比率の上昇は、経済の急成長が企業収益を増大させるとともに、個人所得をより高い税制上の階層に押し上げたことで説明がつく部分もあります。これは、所得及び収益に課される税金の対GDP比率を見た場合に、OECD平均が1995年の12.8%から2000年には13.6%に上がっていることで実証されています(表B)。最近の世界経済の低迷によってこの効果は弱まっており、減税措置は予想通りに税対GDP比を低下させるでしょう。
しかし、本書によると、国によってこれまでの状況は大きく異なり、税負担を変化させる要因は単一ではありません。次のような異なるトレンドが見られます。
- 数値が公表されている国を見る限り、2000年から2001年の税対GDP比の変化は国によって大きく異なる。例えばノルウェーでは、変動の大きい石油の収益が一因となって同比率が4.6%上昇したのに対し、スロバキアでは2.7ポイントの低下となった。
- 所得税による税収以外の要素も作用する。韓国の税対GDP比は、消費税の税収が伸びたことにより上昇した。トルコでも同比率の上昇が見られたが、これは、社会保障費の歳入が増加したためであった。
また、税対GDP比での国際比較には限界があります。それは、子供のいる家庭への支援といった社会目標の追求において、減税措置(税対GDP比を低下させる)や現金手当て(同比率を低下させない)の実施状況が国によって異なるからです。また、公的な社会保障給付金に対する課税状況も国によって様々です。社会保証給付金に課税すると、経済活動に対する増税が行われなくても、税対GDP比は上昇します。
「Revenue Statistics」最新版では、各国間で大きな差が見られる義務的社会保障費についての特集が組まれており、対GDP比及び税収に占める割合による国際比較が行われています(表C)。これにより以下のことが明らかになっています。
- 大陸欧州諸国では、広範な社会的セーフティーネットと高齢化進行により、社会保障費が比較的高い。
- 反対に、アイルランド、韓国、カナダ、英国、米国では社会保障費が比較的低額である。これは、社会保障給付金の大部分の財源は他の税金であり、社会保障制度が小規模であるためである。
- デンマークでは、社会保障プログラムは広範だが社会保障費は低額となっており、必要な資金の大半は他の税収から調達している。
- オーストラリアとニュージーランドでは、社会保障手当ての財源は全て他の税金になっているので、社会保障費を徴収していない。
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Revenue Statistics 1965-2001
ISBN 92-64-09885-2 ¥9800.
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