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2004/03/17
多くのOECD諸国では、労働に対する税の楔(tax wedge:雇用主が支払う賃金・社会保険料と、税金・社会保障費を差し引いた被雇用者の受取額との差額)が減少しており、これは雇用の創出と人々の就労意欲への主要な障害の削減につながっています。
今春刊行予定のOECD年報「Taxing Wages」によれば、配偶者と子供2人という典型的な既婚の生産労働者の場合、雇用主の総コストに対する比率で計測される税の楔は過去7年間にOECD加盟30ヶ国全体で約1.5ポイント低下しています。
1996〜2003年に税の楔が最も大幅に低下したのはアイルランド(18.3ポイントの低下)で、ハンガリー(9.9ポイント)、米国、(8.3ポイント)、イタリア(8.2ポイント)、英国(7.0ポイント)がそれに続いています。しかし、同じ期間に税の楔が上昇している国もあり、最も大幅に上昇したのはアイスランド(9.5ポイント)で、次いでスロバキア(7.1ポイント)、トルコ(3.8ポイント)となっています(図A参照)。
今春刊行予定の本書によれば、OECD諸国の労働者に適用される個人所得税率、社会保険料率、諸手当は、所得、家族構成、居住国によって大幅に異なります。しかし、大半のOECD諸国の税制には重要な共通点もあります。例えば、大半のOECD諸国では依然として子供のいる既婚夫婦の方が独身労働者より多くの諸手当を受け取っています(表A参照)。また、所得レベル別の税率を比較すると、すべてのOECD諸国が所得税率の設定に際して個人の支払い能力を考慮していることが分かります(表B参照)。
2003年のデータによれば、平均的な所得の独身労働者の場合、税の楔が最も大きかったのはベルギー(54.5%)とドイツ(52.0%)で、最も小さかったのは韓国(14.1%)とメキシコ(17.3%)でした。同じ所得水準の子供2人の非共稼ぎ既婚夫婦の場合、税の楔はトルコの42.1%、ポーランドの41.3%からアイルランドの7.4%、アイスランドの8.9%まで幅がありました。平均すると、税の楔の労働コストに対する比率は、子供2人の非共稼ぎ既婚夫婦の26.9%に対し、平均的な所得の独身の生産労働者は36.5%でした。
平均より3分の2所得の多い独身労働者の税負担と平均より3分の1所得の少ない独身労働者の税負担を比較すると、支払う税金の額には大きな差があります。2003年のデータによれば、平均的な生産労働者より3分の2所得の多い独身労働者の場合、平均で、税の楔の労働コストに対する比率は41.4%なのに対し、平均的な生産労働者より3分の1所得の少ない独身労働者は32.7%となっています。
本書には各所得層の様々な種類の家計の税負担と税の楔に関する情報の他、全OECD加盟国の所得税と諸手当についての詳細な情報が収録されています。
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