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賃金労働者の税負担、前年とほぼ変わらず

 

2007/02/28

OECDの租税データ年鑑「Taxing Wages 2005/2006」によると、OECD各国の賃金労働者の税負担にはほとんど変化が見られず、子供2人を持つ既婚の賃金労働者の税負担が最も重いのはトルコ、ポーランド、フランス、最も軽いのはアイルランド、ニュージーランド、アイスランドとなっています。

本書はいわゆる「税のくさび」(雇用主が負担する労働コストと政府の福祉プログラムによる現金給付などを含めた労働者の正味手取り額の差)の算出により、労働者の所得のうち何%が課税を通じてOECD諸国政府に徴収されているかを比較しています。総雇用コストは企業が雇用を決定する際の大きな要因になるので、間接的に、失業動向に影響する要因にもなります。

サービス業および製造業の単身者の平均賃金労働者の場合、2006年に企業が負担する労働コストに占める税のくさびが高かった国は、ベルギー(55.4%)、ドイツ(52.5%)、ハンガリー(51.0%)でした。これらの3カ国では、平均的な労働者は雇用主が負担する総雇用コストの半分以下しか受け取っていないことになります。逆にこの比率が低かった国は、メキシコ(15.0%)、韓国(18.1%)、ニュージーランド(20.9%)で、OECD諸国の平均は37.5%でした(表1参照)。

他方、子供2人を持つ既婚の平均賃金労働者の場合、税のくさびはトルコの42.8%、ポーランドの42.2%、フランスの42.0%からアイルランドの2.3%、ニュージーランドの2.6%、アイスランドの10.4%まで幅があり、OECD諸国の平均は27.5%でした(表2参照)。

これらの税のくさびは政府の様々な政策措置(個人所得税、労働者/雇用主の社会保障負担、給与税、現金給付など)の複合的な影響の結果です。税のくさびの水準がまちまちなのは、社会給付などを含む政府費用の望ましい水準、構成、資金調達法に関する各国の政府と有権者の優先順位が異なっていることを反映したものです。

2006年に単身者の平均的な税のくさびが低下したのはOECD諸国のうちわずか8カ国で、18カ国では上昇しました。しかし、大半の国では変動幅はごくわずかでした。2006年のタックス・ウェッジが前年より1ポイント以上上昇したのはオランダ(健康保険制度改革のため)と日本のみで、1ポイント以上低下したのはチェコのみでした。

OECD加盟30カ国の3分の2強は法定最低賃金を定めており、これらの国の半分強では近年、最低賃金の伸びが平均賃金の伸びを小幅上回っています。(重要な例外は米国で、最低賃金労働者の実質賃金は大幅に減少しています)。平均すると、社会税と給与税により最低賃金労働者を雇用するコストは約18%増えています。

 

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