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貿易

IMF・OECD・世界銀行首脳宣言

2003/9/4

来週、各国の貿易担当大臣はドーハ開発アジェンダを前進させるためカンクンに参集する。各国大臣らは、グローバル経済におけるチャンスに経済的前進への期待を寄せている世界中の何百万人もの熱望を携えていく。貿易は先進国にとっても開発途上国にとっても同じように経済拡大の原動力である。貿易拡大の促進は世界の経済的繁栄にとって欠かせない。そして、ドーハ交渉は、貧しい人々に自助の機会を提供することによって貧困を削減しようとするミレニアム開発目標を達成するためのグローバル戦略の中心的な柱である。

カンクンへの期待はこれらの目標に相応するものでなければならない。我々は経済発展を妨げる貿易政策と決別する必要がある。援助国が発展の機会を創出する援助を提供する一方でこれらの機会を奪う貿易制限を行っていれば、その援助が十分な効果を上げることは期待できない。開発途上国には途上国同士の統合とグローバル経済への統合を促進するために多角的システムを用いる重要な責任がある。その関税障壁と非関税障壁は相互貿易への大きな障害となっている。

全ての国々が良好な結果をもたらすことに関心を持っており、全ての国々に広範かつバランスのとれた課題を促進する義務がある。しかし、先進国による適切な行動が極めて重要である。この点で、我々はTRIPS協定における医薬品アクセス問題交渉で進展が見られていることを歓迎するとともに、カンクンに参集する大臣らが農業分野における最近の協議の進展を強化するよう働きかける。

農業は多くの開発途上国の経済的展望にとって特に重要であり、世界の農業貿易における現在の慣行を改革することは世界の貧しい人々の生活状態を改善する上でおそらく最も喫緊の課題である。にもかかわらず、先進国は農産物に対し工業製品の8〜10倍の関税を課している。多くの先進国は世界価格を押し下げる様々な形態の輸出補助金を維持し、貧困国の農家から市場を奪い取っている。農業以外のあらゆる分野では、こうした先進国はかなり以前に輸出補助金を禁止することで合意している。EU、日本、米国の平均的な家計が負担している農業支援は年間1,000米ドルを超えている。こうした支援の多くは、豊かな国々の豊かな農家に恩恵を与える一方で開発途上国の農家の所得を押し下げているほか、先進国がその達成に向けて努力している環境と農村共同体に関する目標にはほとんど寄与していない。

貿易は発展の強力なツールになり得る。貿易政策の効果を十分なものにするには、貿易政策を発展と貧困削減のための国家戦略に組み込むとともに、健全なガバナンスを土台に据えなければならない。貿易拡大の恩恵を得るには補完的な努力が必要であろう。これが意味することは、供給面では貧困国の製品がグローバル市場に届くようにするために必要なインフラ整備への投資であり、長期的には教育への投資である。更には、社会の最も脆弱な層の利益を擁護する諸政策も意味する。このいずれもがしばしば外部からの技術的・財政的支援を必要とする。我々は援助の手を差し伸べる用意がある。我々の組織は全てドーハ協議の好ましい成果を支持していくために「貿易のための支援」を提供する努力を強化している。ともに、我々の組織には各国が貿易の一層の開放に伴って生じる可能性のある調整圧力を管理することを支援できるだけのマンデート、資源、専門的ノウハウがある。

しかし、現在、主な課題を抱えているのは各国政府である。全ての国が自らの役割を果たさなければならない。豊かな国々は今協議を妨げている分野(特に農業)で先頭に立たなければならない。中所得国も自国市民ばかりでなく他の開発途上国にも影響する関税を引き下げることによって貢献しなければならない。低所得国も、一部のWTOルールを導入・実施するには貿易のためのより多くの支援とより多くの時間が必要だとしても、国際システムへの参画という新たな責任を負わなければならない。

国際社会との連携は世界の貧困国に救いの手を差し伸べる好機となる。我々はこうした好機を見逃してはならない。

ホルスト・ケーラー ジェームズ・D・ウォルフェンソン ドナルド・J・ジョンストン

 

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