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いずれにせよすぐにやってくるから未来のことは考えたくない,と言ったアルバート・アインシュタインの有名な言葉に,だれもが同意するわけではないだろう。彼の言葉は,われわれ全員が何か抗し難い運命的な針路をまっしぐらに進む乗客であることを示唆しているように思われるが,実際には,未来は,われわれ人類が形づくることのできる何かなのである。
21世紀が刻々と迫ってきている。それは,全世界の生活と福祉の水準を向上させるための巨大な可能性を提供する。しかし,リスクと不確実性がこれほど明らかであることも稀である。経済,社会,技術,環境の諸力が働いて,われわれの長期的未来を動かしている。これら諸力は極めて複雑で,相互に結合しあって,急激でしばしば予期せざる変化をもたらす。しかしその多くは,われわれが理解して影響を及ぼすことのできる範囲内にある。
未来は,もちろん,完璧な正確さでもって予測することは不可能である。しかし,生活のあらゆる領域の意志決定者にとって,未来に影響すると考えられる傾向と現象について根拠のある評価を下し,その意味を考察する能力をもつことが絶対に必要とされる。政策立案者もまた例外ではない。われわれの経済と社会が明日の挑戦課題に応じられるように,今日,対策を考え,実行するのは彼らの仕事だからである。
各国政府間の国際組織としてのOECDが果たすべき役割は極めて重要である。それは,日々の政策について加盟各国に助言するだけでなく,各国政府内外の意志決定者が将来の動向を監視し,新しい問題を初期段階で特定・評価し,長期的な戦略的思考を推進するのを助ける。この仕事はおもにOECD国際未来プログラム(囲み記事参照)を通じて遂行される。本号の「スポットライト」は,このプログラムのもとで遂行される仕事を説明し,その詳細を明らかにする。それは,明日の世界の核心的な問題のいくつかについて,およそ全面的とは言えないがそれでも十分に包括的な説明を読者に提供する。確かに,未来はすぐにやってくる。それに望ましい方向を与えるためには,われわれはいま行動しなければならない。
本誌の読者には,国際未来プログラムのウェブサイトwww.oecd.org/sge/au/にアクセスすることを勧める。
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