農業:いくつかの基本的事実
CARMEL CAHILL
AGRICULTURE DIRECTORATE
AGR.CONTACT@OECD.ORG
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農業は多国間貿易交渉の次のラウンドで最も重要な議題となるだろう。農業の保護と援助のレベルをめぐって,時には高度の政治的次元をも含めて様々な主張と反論が新聞の見出しを飾る。しかし,こうした議論を根拠づけようとする試みはほとんど見あたらない。
それでも,OECD諸国の農業生産者に対する支援のレベルについて,権威ある推計は存在する。最も一般的に引用されるのは,生産者補助推計である。これは,基本的に,高い価格を通じた消費者からの援助と,財政的支援を通じた納税者からの援助をすべて合算したものである。
支援のレベルは,各国ごとに大きく相違しているだけでなく,様々な商品のあいだでも大きく異なっている――しかもこうした相違は,改革によってある分野,特に穀物では援助が減らされたのに対して,ほかの分野ではあまり手がつけられなかった結果として,近年になって一層目立つようになった。ミルク,砂糖,コメに対する一貫して非常に高水準の援助が,ことのほか目立つ。
だれが援助を得ているか?
農業政策の複雑な構造の多くは,農民に適切な所得を保証することを目的としている。しかし,それを正当化するために,生産や環境,雇用,地方開発,その他の様々な理由があげられる。援助のほとんどは生産ベースで行われる結果,援助の恩恵の大半は,最終的には,必ずしも農業生産を行うわけではない原材料供給者や土地所有者の手に入る。ほとんどの国で,小規模農民は生産のごく一部しか占めず,従って援助もそのごく一部しか受けとっていない。
各国政府は,関税や輸出補助金,直接所得支援,原材料補助金などを通じて農民を価格低下から守っている。OECDの推計によれば,1998年の農業総所得は,こうした支援がなかった場合よりも59%も大きくなっている。
消費者と納税者の負担は?
ほとんどの国で農業支援の最大の負担者は消費者である。これは,市場価格支持が政策的手段の圧倒的な中心となっているためである。市場価格支持は食料品コストを押し上げる。OECDの推計によれば,国産食糧に対する消費支出は世界市場価格よりも34%も高い。消費者と納税者によるOECD農業に対する援助総額(TSE)は,1998年に3,620億ドルと推計されている。援助の水準は各国ごとに大きく異なり,消費者と納税者の負担総額は,4人家族の平均所帯当たり100ドルから3,500ドルの範囲にある。
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