不法移民はどこで働いているか?
JEAN-PIERRE GARSON
DIRECTORATE FOR EDUCATION, EMPLOYMENT, LABOUR AND SOCIAL AFFAIRS,
ELS.CONTACT@OECD.ORG
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どのような部門で不法移民の多くが雇われているのであろうか。不法移民の雇われている様々な職業のすべての正確なリストを発表することは難しい。しかし,系統的な方法による情報は,一般に考えられるよりもずっと広い部門を示している。フランス,ギリシャ,イタリア,ポルトガル,スペイン,アメリカのOECD6カ国の研究は,未登録の移民は全体としてかなり若いことを示している。フランス,イタリア,スペインでは合法化された移民の4分の3は40歳以下であった。更に,許可を得ているか否かを問わず,外国人労働者を歓迎する特定の中核部門を見いだすことができる。それらは農業,建築や土木,中小企業,観光業,ホテルそしてケータリング,対家庭サービス及び対ビジネス・サービスである。対ビジネス・サービスにはコンピュータ・サービスも含まれている。
これらの部門が移民労働を雇うにはいくつかの理由がある。何よりも先ず,それは製造作業により大きな弾力性を持ち込む。例えば,農作業の季節的性格は,農民は,常に困難で集中的な作業を行う準備のある労働者を探していることを示している。これら部門に対する外国人の進出は,特にヨーロッパとアメリカでは,コストを最少にして労働の弾力性を増大させようとする不断の努力のためとも説明し得るであろう。
多くの工業国で総国内生産の中でシェアを減らしている農業や工業とは対照的に,不法移民はサービス部門に多く係わっていて,そこでは不法移民の存在が雇用の増大と一致している。一部の国では彼らは国民から嫌われている衛生,清掃及び学校教育により多く携わるようになっている。フランスやイタリアでは,未登録だが技能を有する外国人が,科学教育や外国語教育ならびに病院サービスに,通常その国の人間よりも遙かに低い賃金で仕事をしている。季節的観光業,小売業とケータリングは,いずれも長い時間働かねばならず,もう一つの雇用場所である。設備保全やその運営,警備,子供の保育やその他家庭内サービスのような成長しているサービス分野も,不法労働者に向いている。
多くのOECD諸国におけるアウトソーシングの成長も,最近におけるもう一つの傾向である。ここが未登録の移民の雇用を歓迎している。それは,いくつかの部門の会社が福祉コストを軽減し,労働関係法律による制限を回避し得るようにした。繊維・衣料産業,建設・土木産業は,そのサービス提供において,しばしばアウトソーシングを使用する(前の記事を参照)。このような慣行は「間違った」雇用依存ともいうべきものを導き,アウトソーシング会社の雇用者は効果的に自営的なフリーランサーとなっている。しかし多くの場合,彼らはもっぱらアウトソーシング会社の下請業者のために働き,その下請業者はアウトソーシング会社から設備やその他の援助を受けて,欲するままの人を雇用する。それはしばしば不法外国人労働者を最少のコストで雇うことを意味する。アウトソーシング会社は間接的にこのことに責任がある。しかし,多くのOECD諸国ではアウトソーシング会社は,雇用に関していかなる責任も免除されている。そのことは変わろうとしている。例えばフランスは下請業者の雇用慣行についてアウトソーシング会社により大きな責任を課そうとしている。
不法雇用は生産様式の弾力性や調整という意味での,労働市場の硬直性をある程度反映している。そのほとんどは未登録の労働者の問題を解決するには移住の流れを統制する適正な政策以上のものが必要という事実を際立たせるものである。
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