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Home OECD Tokyo > OECD Observer 日本語版 > No.221/222


 OECD Observer 日本語版

世界経済の展望は明るい

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 世界経済の展望は,少し前に考えられていたよりも明るい。全OECDの生産高は今年は4%増大すると予測されている。これは,この10年以上で最も高率の伸びで,2001年には3%に鈍化すると予想されている。通貨政策の引き締めによってほとんどすべての国でインフレ率は低く抑制されると期待されるが,多くの国で消費者価格の上昇傾向が明らかになるだろう。全OECDの失業者数は――主としてユーロ地域において――1999年から2001年までの間に200万人以上減少し,OECDの労働力全体の6%にまで低下すると見込まれている。OECD域外の経済活動の強力かつ広範な回復もあって,世界の生産高は今年と来年,4%あまりの増大となろう。

 これは歓迎すべき動向である。展望は改善されつつあるが,依然として不確実な日本を例外として,警戒すべき多少の過熱傾向さえ存在する。グローバルな貿易を含めて国際的な繋がりが,OECDの基本的な予測を超えて成長を拡大する可能性がある。これはインフレに影響する。更に,各国にまたがる成長の加速は,石油を含む原材料価格のさらなる上昇を刺激するおそれがある。

 全体として,OECD各国における急速な経済成長の同時的な進行にもかかわらず,グローバルな金融市場を安定させる明確な力は存在しない。各国の通貨当局は,グローバルな需要の力強さと価格に対するその潜在的な影響力を過小評価しないように注意しなければならない。その場合,究極的には,通貨政策の極端な反動とOECDの予測を上回る極めて顕著な景気循環が生じかねない。それは,証券市場に混乱をもたらし,予測される大きな対外収支の不均衡を前提とすれば,ドルに対する信頼の喪失につながる。

 アメリカでは,新技術と構造変化が経済の非インフレ体質を強化しているという,現実的な可能性が存在する。それでも,最近の需要の力強さは持続不可能で,インフレ圧力が明らかになりつつある。やがていっそうの通貨政策の引き締めが必要となり,ソフトランディングを確実にするためには2000年8月までにフェデラル・ファンド・レートをおそらくは7%以上に引き上げなければならなくなるだろう。

 ユーロ地域では,現在の決定的な問題は,インフレの原因となるボトルネックを生み出すことなく経済の拡大がどれだけ長く続くか,である。欧州中央銀行は,通貨政策の中^k立的スタンスへの移行を継続しなければならない。すなわち,サプライサイドの改善可能性を考慮に入れつつ,金利をもっぱら段階的に引き上げることである。ユーロ地域各国では,循環的条件の改善によって,予想外に大幅な財政収入の増大が生じている。一部諸国はすでに,財政収入の増加分を税負担の軽減と政府支出の拡大のために使う計画を発表している。減税が経済の供給能力の引き上げに貢献しうるかぎりで,この政策は歓迎される。しかし,現在の経済の浮揚力と限られた余力を前提とすれば,ユーロ地域各国政府による財政政策の大幅な緩和は勧められない。

 日本では,消費者支出は依然として停滞しているが,明らかに回復過程が始まっている。政策は当面の回復を支えることを目指すべきである。しかし同時に,製品と労働力の市場における改革の迅速な実行を促進し,企業および金融セクターの再編成を継続することが必要である。

(関連図書: OECD Economic Outlook No.67 June 2000)


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