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Home OECD Tokyo > OECD Observer 日本語版 > No.221/222


 OECD Observer 日本語版

前進するエストニア

MINISTRY OF FOREIGN AFFAIRS, ESTONIA

 諸国間の協力の強化は,すべての国が利益を得るような,かつてなくグローバル化した世界を形作る上で,またとない好機を提供する。
 過去数世紀の間,世界において諸国間の協力が着実に進んできた。

過去100年間に協力が劇的に強化された。数多くの国際機関・地域機関が出現して,各国を結び付け,経済,環境保護および安全保障の分野での協力の成果を享受することを可能にしたのである。

 OECDは,各国が協力を通じて自国の将来を形成したこと,また形成することができるということの目覚しい実例である。今日の欧州連合は,多くの面で,ヨーロッパ人の多大の努力と協力の産物であり,最近の歴史に類を見ない再構築のプロセスを示すものである。

 同様に,エストニアは,みずからの社会の再構築に,その能力とエネルギーを熱心に注ぎ込んだ。この再構築は,国際的な協力および互恵的な相互依存を通じて行われるものである。そのため,エストニアは,地域的組織および大西洋岸組織への統合や,かつてハンザ同盟を構成していた諸国やその他の諸国との経済的・社会的なきずなの強化に,その能力とエネルギーを注ぐことに熱心である。

 今日のエストニアは,急速に成長し,ダイナミックで開放的な経済を擁している。エストニアは,市場経済への急速な転換を成功させ,ダイナミックな民間部門に促され,大量の対外直接投資の流入に助けられて,目覚しい経済成長を達成した。エストニアは,この発展の過程において,決定的に西側を志向した。現在,エストニアのOECD加盟国との貿易額は,エストニアの総貿易額のほとんど75%を占める。エストニアは,中・東欧諸国の中で外国投資を引きつけるのに最も成功した国であり,1999年の1人当たり外国投資額が202米ドルに達した。この投資の最大の部分は西側からのものである。

 経済的相互依存の増大は成長の強力な原動力であり,比較優位を活用し,持続的でインフレを伴わない生産および雇用の増大に必要な環境を維持するための,追加的な相乗作用を創出するのを可能にする。この面で,エストニアは,世界経済,すなわち「相互依存」の不可欠の構成部分となった。

 このことは,協力および統合が経済的繁栄および活力をもたらした地域レベルでの貿易,投資および国際協力における成果により,最もよく示される。年間経済成長率がEU平均より遙かに高いという事実は,資源配分が効果的に行われていることの証拠で,これは,より高度の技術および生産手段の導入につながる。この結果,今日のエストニア企業においては,最新のテクノロジーが用いられている。

 この着実な発展は,エストニア・欧州連合関係の制度化(例えば,1995年の欧州協定)により支えられている。統合プロセスは,1997年ヘルシンキでのEU首脳会議におけるエストニアとのEU加入交渉の開始により更に深化した。エストニアの法制とEU法制の包括的ハーモニゼーションプロセスは順調に進捗しており,2003年1月1日には,加盟義務が完全に履行されるはずである。現在,交渉中の31章のうち12章について暫定的な結論が得られた。

 1999年11月のエストニアのWTO加盟は,グローバルな貿易システムへの参加による新たな広範な機会を与えた。エストニア経済においては外国貿易が重要な役割を果たしている。外国貿易対GDPの比率が1:6という高い水準にあることは,そのいい証拠である。我々は,みずからを貿易国とみなすことが可能であり,他のWTO加盟国との貿易および投資を促進し,これから利益を得ることに直接的な関心がある。

 互恵的な協力は,貿易パターンの変化とともに,経済環境全体の重要な変化を伴う。互恵的協力は,政策の相違を狭め,かつ,すべての関係当事国に類似の政策課題を与える。

 エストニアは,安全保障および繁栄に貢献することにより,グローバルなトレンドからの利益を得るとともに,国際協力から出てくる相乗作用を活用することを意図している。このために,エストニアは,OECDの作業の中核的な問題についてOECD加盟国との互恵的な対話を追求することを目指す。このような問題としては,コーポレート・ガバナンス,統計,投資,年金改革,生涯学習,環境,グローバリゼーション,社会政策,マクロ経済管理,財政,行政などがある。

 このような活動は,OECDバルト地域プログラムにも反映されている。このプログラムは,エストニアがOECDの多分野にわたる専門能力を活用することを可能にする。エストニアは,1998年タリンにおけるプログラムの開始以降,政策の策定および実施においてOECDのプレゼンスを一貫して増大させてきた。

 エストニアは,グローバルな発展への貢献を増大させる努力の一環として,ラトビアおよびリトアニアとともに,2000年5月パリにおけるプログラム評価会議において,プログラムの目標とバルト諸国のOECD加盟をリンクさせるための新たな提案を行った。

 これは,エストニアにとって,市場経済,多元主義的民主主義および人権尊重に基づく価値観を享有する世界の最先進国とともによりよいグローバル化した世界を築くことを唯一の目的としたOECD加盟に向けた一歩である。


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