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インフォーマル雇用の増加は貧困増をもたらす
2009/4/8
OECDの新報告書『Is
Informal Normal?』によれば、インフォーマル雇用が世界各国で過去最高水準に達し、貧困国では貧困の深刻化につながっています。
金融危機のあおりで失業者が増えていますが、失業保険が整備されていない開発途上国では、失業者は低賃金、無保護、ハイリスクのインフォーマル雇用に就かざるを得ません。
本報告書によれば、世界の総労働者数の半数以上に上る約18億人が正式な雇用契約も社会保障もない労働に就いています。
この数字は、安定した人口動向と成長パターンを前提にすると、2020年までに総労働者数の3分の2へと増加する見込みであり、経済危機のあおりで失業者が増加するとともに、インフォーマルセクターの雇用に就く帰国移民が増えれば、さらに多くなる可能性があります。
「堅調な成長率を記録した好況時でも、多くの開発途上国では一部の地域でインフォーマル雇用は増加した」と報告書の著者の1人、ヨハネス・ジャティングは述べています。「インドの経済成長率はこの10年、年に5ポイント以上のペースで伸びているが、インドの人々はよりよい雇用が生み出されているとは思っていない。実際、インドでは被雇用者の10人中9人、数にして約3億7,000万人が、正式な社会保障に入っていない」。
本報告書は、インフォーマル雇用がさらに増加した場合のデメリットについて警告しています。包括的なセーフティネットを提供する手段のない貧困国で賃金と所得が減少する、ということです。特に大きな打撃を受けるのは女性―劣悪な雇用に就いている労働者の過半数を占める―や若年層、高齢者です。
世界の貧困層14億人の過半数は自らの労働のみを頼りに何とか暮らしています。低賃金で社会給付も受けられないという状況は、2015年までに世界の貧困層を半減させるというミレニアム開発目標を達成できない可能性を高めるものです。
迅速かつこれまでの慣習にとらわれない行動が早急に必要とされています。本報告書は、フォーマルセクターばかりでなく、インフォーマルセクターでも良質の雇用創出を促進する包括的な対策を求めています。この戦略の主要な要素は、インフラの改善、スキル開発の強化、制度改革の促進、インフォーマル企業の資金アクセス強化などです。
これらの措置と併せて、公共事業、マイクロクレジット、条件付現金給付(CCT)プログラムも実施すべきです。援助国の支援も欠かせません。
本報告書では興味深い数字がいくつか挙げられています。
- インフォーマル雇用の労働者は、正式な契約と社会保障による保護の恩恵を受けられる労働者が12億人であることに対し、18億人に上る。
- インフォーマル経済(農業セクターを除く)は、サハラ以南アフリカでは雇用の4分の3、南アジア/東南アジアでは3分の2以上、中南米/中東/北アフリカでは半数、移行経済諸国では約4分の1を占めている。農業まで含めれば、各地域の経済に占めるインフォーマル経済のシェアはさらに高くなる(例えば南アジアでは90%以上)。
- 1日の生活費が1.25ドル未満のインフォーマル労働者は7億人以上、2ドル未満のインフォーマル労働者は約12億人に達する。
- インフォーマル雇用のシェアは経済的混乱期に拡大する傾向がある。例えば、アルゼンチン経済危機(1999〜2002年)の折には、同国経済が約5分の1縮小する一方、インフォーマル雇用のシェアは48%から52%へと拡大した。
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